
算数から数学へ 0-1 自然数(偶数と奇数の計算)
偶数と奇数の四則県産の結果を一般化できるか
議論(ぎろん)をはじめる前に 確認(かくにん)をしたいことがあります. 四則計算(しそくけいさん)のときに使う, 等号(とうごう)についての確認(かくにん)をしておきます.
等号 = 例 3 + 8 = 11
不等号 ≠ 例 3 + 8 ≠ 10
これを確認したうえで, 考えてください.
3 + 8 ― 2 = 11 ― 2
解(わか)りますね.
実(じつ)は 似(に)た話を経験(けいけん)しました. 小学生の低学年の児童(じどう)に 天秤(てんびん)の話をして 等号の左から 2の重りを除(のぞ)いたら 右からも 2の重りを除かないといけないよね. その子は信じられないと 思ったようです. そのことから 幼児期(ようじき)において 「ごっこ遊びで 天秤のような玩具(がんぐ)が使(つか)われなくなっているのかの知れないと考えましたが, そうではないようですね. 実社会(じっしゃかい)では 天秤のような秤(はかり)を使った「お店屋さんごっこ」はありえないのでしょうか? わたしは 幼児期の遊びには それぞれ大切(たいせつ)な意味(いみ)があると考えます.
※ たとえば p + 2 = q なる等式において, 左辺から 2 をひくとき
p + 2 ― 2 = q ― 2
p = q ― 2
これで 移項すると ― になることを示せますね.
< 移項すると - になる 疑問>
注意 これから 文字式がでてきます. 解らなかったら, お父さんやお母さんに助(たす)け舟(ふね)をだしてもらってください.
偶数と奇数の計算
前提
偶数は 2 の倍数の自然数.奇数は 偶数 + 1 の自然数.
ある偶数を n と n’ ただし n > n’ . ある奇数を m と m’ おなじく m > m’ とします. n と m には m = n ± 1 ・・・ ① の関係があります. (± は + または -)
1. 加法
n + n’ = 2p + 2p’ = 2( p + p’) ・・ 偶数
P と p’ は p > p’ な ある数です.
n + m = n + ( n + 1 ) = 2 n + 1 ・・ 奇数
① を代入(だいにゅう)
m + m’ = ( n ± 1 ) + ( n’ ± 1 ) = ( n + n’ ) ± 2
・・ 偶数
2. 減法
n ― n’ = 2 ( p ― p’ ) ・・・ 偶数
n > m であるとき
n ― m = n ― ( n’ ± 1 ) = ( n ― n’ ) ∓ 1 ) ☚ 1)
・・ 奇数
m > n で m ― n のばあいは 省略(しょうりゃく)します
※ 1) 整数(せいすう)のところで出てきますが,
(+ 1) × (+ 1) = + 1
(+ 1) × ( ― 1) = ― 1
( ― 1) × ( ― 1) = + 1 という ルール があります.
m ― m’ = ( n ± 1 ) ― ( n’ ± 1 ) = ( n ― n’ ) ・・ 偶数
3. 乗法
n × n’ = 2p × 2p’ = 4 p × p’ ・・・ 偶数
n × m = n × ( n ± 1 ) = n × n ± n ・・・ 偶数
m = n ± 1 でも m’ = n’ ± 1 でも 結果(けっか)はおなじですね
m × m’ = ( n ± 1 ) × ( n’ ± 1) 2) ☚ 2)
= n × n’ ± ( n + n’ ) + 1 ・・・ 奇数
※ 2) 低学年の子には 文字式のかけ算は 解らないよね. しばらくの間, 頭の中にある 押し入れへしまっておこう. もし 積(つ)み算でかけ算ができたら,挑戦(ちょうせん)してください.
4. 除法
わり算は わられる数 a を わる数 b とすると, その結果(けっか)の商 c との関係(かんけい)は
a ÷ b = c ①
です. もちろん a > b ですね. この式を 書きかえると
a = b × c ② ☚ 3)
と書けます. 有理数(ゆうりすう)の記事(きじ)に書きますが, ② の式を 分数(ぶんすう)で 書きなおすと,
a / b = a × ( 1 / b ) = c ②’ ☚ 3)
※ 3) ② と ②’ を比較すれば 分数の割り算は なぜ逆数(ぎゃくすう)を掛 (か)けるかの理由が解りますね. b は 1 / b の逆数.
< 分数のわり算では 逆数を掛ける,疑問 >
② を使って 説明します
・・・ 残念ながら, 現段階で 証明を 思いついていません. 偶数と奇数に 倍数の考え方を加味して考えないといけないでしょう. 証明についてはまた今度ね.
たとえば 4 ÷ 2 = 2 6 ÷ 2 = 3 10 ÷ 2 = 5
n = n’× □ ・・・ ???
たとえば 6 ÷ 3 = 2 10 ÷ 5 = 2 12 ÷ 3 = 4
n = m × □ ・・・ ???
※ 奇数 ÷ 偶数 割り切れない ・・・ !!!
たとえば 9 ÷ 3 = 3 15 ÷ 3 =5 15 ÷ 5 = 3
m = m’ × □ ・・・ ???
5. 等式と 偶数と奇数
a = b のような等式のばあい
a が 偶数なら b も 偶数, a が 奇数ならば b も奇数.
a = b ± c なる等式では
a が 偶数なら b c ともに 偶数 / 奇数.
やってみよう
上に まだ,出来ていません ・・・ と書いた, 除法における 証明 をやってみて下さい.