妹背山 万葉散策【和歌山 かつらぎ町】
11月23日(土)、ライター部 3名と山元 晃先生のガイドで、 かつらぎ西公園のそばにある妹背山に登りました。
かつらぎ西公園は燈明岳(857m)がすぐ近くにあり、西に紀の川が流れ、遠くには高見山が見渡せる景色のいい場所にあります。
ここから歴史街道を通って、妹背山に向かいました。
山元先生には、途中に咲いている花や草の名前をお聞きして、すぐに答えて頂きました。
知らない花の名前が分かる事は、楽しく嬉しい事でした。
妹背山は168mと低い山ですが、奈良から訪れた万葉の人々は厳しい旅の途中、二つの大小の峰が仲良く並んでいるのを見て、残して来た恋人、夫婦、親子を想ったのでしょう。
万葉集の中で妹背山の歌は筑波山に次いで多く、富士山よりもたくさん詠まれています。
背山の頂上にある看板には
と、書かれています。
山の恵み
この時代の人々は、山やその他多くのものに神が宿っていると信じて旅の無事を祈る事もあったようです。
この日、私たちが見た晩秋の山には、栗の木やドングリ、あけびが生り、ムクの木の黒い実は干し柿の味がしました。
そして、 ベニバナボロギクは、葉をお浸しにすると 美味しいそうです。
山全体にセンダンの木がありましたが、まだ黄葉は深くありませんでした。
文化遺産を誇りとして
1300年前と樹木の相は違っていたかもしれませんが、妹背山は何処からでも眺められ、 二つ並んで立っている姿は、万葉人の郷愁を誘うものだったことでしょう。
また、そんな身近にある文化遺産を誇りに思い、伝えて行こうとする笠田万葉サークルの方々の活動は「素晴らしい」と思いました。
山元晃先生、朝から丸 1日のガイド、お疲れさまでした。
遊び心のある解説がとても楽しかったです。
本当にありがとうございました。
(ライター部:大崎美恵子)
※「妹背山」は諸説あるため、今回はその一説、現在の「鉢伏山」を登っています。