006.鳥居れなさんについて(その3)
鳥居れなさんの曲の特徴は、幸福の脆さや孤独・さみしさ・底知れぬ悲しみと、それゆえの優しさや希望に対する想いにあるかと思います。れなさんの曲はどれも魅力的で、次々と名曲を創り出す作詞作曲能力には驚かされます。
そして、その名曲たちの魅力を余すことなく引き出すれなさんの歌声、ピアノやギターの演奏能力、表情、表現力など、どれも本当に素晴らしいです。まるで人々の心の琴線に触れる周波数を知っているかのように歌っているようです。もしかしたら、人間だけでなく動物たちもれなさんの歌に聴き入ってしまうのではないかと思うほどです。
全部好きな曲ですが、最近特に好きな5曲について簡単に感想を書きたいと思います。他の曲も好きなので絞り込むのは難しいですが…。
■なくしもの (ピアノ弾き語り)
れなさんの数々の名曲の中でも、大名曲だと思っているとてもドラマティックな曲です。れなさんの感情的に歌い上げる歌声で悲しみがズシズシ伝わってきます。「君の一番好きだった優しいとこが、今は一番嫌いだ」というれなさんの熱唱を聴いたら涙を止められません。
■かなしい怪獣 (ギター弾き語り)
タイトル通り、姿の醜い「怪獣」の悲しみが伝わってくる曲です。怪獣は例えであり、「目に見えるものだけでなく、心の目を開いて何が真実かを見極めて」というれなさんからのメッセージなのかもしれません。
■二人暮らし (ギター弾き語り)
二人暮らししていた幸せな過去はもう取り戻せないという強い寂しさを表現した曲です。曲中のれなさんの叫びを聴く度に、幸福度が高ければ高いほど、それを失ったときの悲しみや寂しさが強くなると改めて思います。そう考えると、幸せになるのが少し怖くなりますね。。
■Deep down (ピアノ弾き語り)
全編英語歌詞で、最初から最後まで重々しい曲です。悲しくて心がとても落ち込み、まるで海底の奥底に潜っていき、這い上がってこれないといった深い悲しみが伝わってきます。この曲の後には希望が続くと思いたくなります。悲しみレベルが非常に高い曲ですが、聴けば聴くほど素晴らしいと思う曲です。
■言葉のしっぽ (ピアノ弾き語り)
失恋ソングのようですが、曲調やれなさんの優しい歌声で癒される曲です。他の曲と比較して寂しさ度は軽めな気がします。歌詞も優しさや思いやりが溢れていると感じます。そのため、この曲が演奏されるとホッとします。強がりを言う主人公(れなさん?)を応援したくなります。
つづく