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#ep.1 oranjeは・・・するところ

oranjeも10周年を目前に控え、これまでは自分で発信してばかりいましたが少しずつ卒業生も増え時間が経ち、彼らが語ってくれることが増えてきました。
卒業生や保護者の方が語ってくれた価値観や、「oranjeってこういうところ」を書いておきたいと思います。


入会のきっかけは、

彼女がいっしょにまなびはじめてくれたのは、6年ほど前。
新2年生になる彼女は2月のチョコレートづくりのイベントに来てくれました。
たのしくチョコづくりを終え、
振り返り中何も話しませんでしたが、周りからは「しゃべってごらん」とつつかれます。
「まぁまぁいいじゃない、きっと考えてることはあると思うよ」
(こんな言葉だったかは定かではないですが、こんなニュアンス)
と強制的に話すことは求めませんでした。

で、まさかの入会申込書が。

後から聞いた話ですが、
「周りのひとに自分の考えをもって話すことが苦手で」
と保護者の方も少し心配されていたということでした。

なぜか「そうかもな」と思わせるタイプの子

2年生の彼女とははじまりコースでいっしょにまなびはじめました。
少人数だったこともあり距離感が近くなればよく話をしてくれました。くだらないゲームもいっしょにやったり笑
そして3年生になり、彼女も自由研究がはじまります。
当時oranjeは「原則、テーマは変えない」という方針の元、
(まぁ、テーマを変えたい、という子もいなかったので)
「1こきめたらとことんやり切るゾー!」
と励んでいましたが、
冬になるころ、彼女から「今やってるの飽きてきたんだよね・・・」と。
(実際、もう少し前から思っていたそうですが言いにくかったそうです。ごめんよ。)
これにはもう愕然としましたね。当時は。
いやいや、まだできることいっぱいあるよ?あんなこととかこんなこととか。
と思ったのですが。

「いや、まぁそういうこともあるんかな」

と、なぜか彼女の言う通りにしてみようと思いました。
その後彼女とはいくつかそういうエピソードができるのですが、
なんとなく「そういうならそうなのかもな」と思わせてくれるひとでした。

めちゃめちゃかっこいい去り際

そんなこんなで足掛け4年、自分で決めたテーマ(結局2つ目にはまったことが続いた)に取り組んでもらいましたが、ある日突然、
「やめようと思ってんだよね」
と。
突然のことなのでびっくりはしましたが、
きっと何か考えてんだなーと思って尋ねてみたら、
「明確にやりたいことができて、それはここではできないから」と。
くぅー、しびれましたね。かっこええ。
実はお母さんは機を見て伝えようと思っていらしたらしく、
でもその前に本人がぶっぱなした、とのことでした笑
そして、6年生の夏からやりたいことをやりたいようにするためにoranjeを去っていきました。

「合ってるかわからんけどさ、oranjeはさ、

そこから1年半ほど経った頃、そのお母さんと「久しぶりに会いましょーか」と食事をすることに。
その後何かとちょこちょこ教室は覗きに来てくれていたのですが、一回ゆっくり話しましょ、となりました。
当然卒業した彼女もいっしょに来てなんだかんだわいわいがやがや楽しんでいたのですが、流れの中で、彼女は、
「合ってるかわからんけどさ」
と前置きし、
「oranjeはさ、自分の知らない気持ちを探るところやった」
と言ってくれました。

じーーーーーーーーん

あの振り返りで何もしゃべらなかったあの子が!
明確なやりたいことを見つけて去っていったあの子が!
うれしかったなぁ。

自由研究教室、と言っているので、
「理科実験教室ですか?」とか
「研究者を育てたいのですか?」とか
聞かれることもありますが、
「こういうことなんです」
と僕がずっと言いたかったことを見事に端的に表現してくれました。

そう、oranjeはそういうところなんです。


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