修学旅行の変化と混雑する観光地の影響—新たな行き先を模索する動き

修学旅行の変化と混雑する観光地の影響—新たな行き先を模索する動き

訪日外国人観光客の増加や円安の影響により、修学旅行の定番だった「京都」や海外渡航が避けられつつあります。特に京都のような人気観光地では、修学旅行生たちが外国人観光客で溢れる街を行き交うのが日常となり、従来のように神社仏閣をゆっくり巡ることが難しくなっています。このため、関東の公立中学校の約54%が次の修学旅行先として別の地域を検討しているとの調査結果が示されました。特に北陸や東北が注目されており、修学旅行の行き先の多様化が進むと予想されます。

円安と燃料費の影響で海外修学旅行も困難に

コロナ禍で途絶えた海外修学旅行も、円安や燃料費高騰の影響で復活の兆しが見えないままです。コロナ禍前には海外修学旅行を実施していた学校の約45%が、国内の旅行に切り替えたままの状況です。福島県矢祭町などは、25年以上中学生をオーストラリアへ送り出してきましたが、旅費の負担増から海外修学旅行を断念するケースが増えています。

修学旅行の新たな形—探究型・体験型の学びへ

修学旅行は従来の「観光地を巡る見学型」から、「探究・体験型」へと変わり始めています。東京都立八潮高校では、北陸地方を巡りながら福井県の幸福度をテーマに探究学習を行い、民泊を通じて地元の生活に触れる体験を重視しました。また、沖縄県や京都市も体験プログラムや閑散期の宿泊に対する助成などを行い、旅行の分散化と新しい学びを推進しています。

修学旅行生にとっての京都—混雑と観光の難しさ

かつては修学旅行の定番コースだった京都も、現在では観光客の増加で大きく様変わりしています。清水寺や金閣寺周辺の混雑は著しく、道路や駐車場も限界を超えており、修学旅行生たちが観光地を回るには相当の困難を伴います。地元住民ですら混雑を避けるような状況では、初めて京都を訪れる修学旅行生や引率の教師たちが対応するのは厳しいと感じられるでしょう。

新たな修学旅行の可能性

修学旅行が今後さらに多様化し、混雑する観光地を避けながら学びを深める新しい形が広がっていくと考えられます。探究的な学習や地域との交流を重視した旅行が増え、より深い学びと体験を提供する機会が拡大するでしょう。

ハッシュタグ

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