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詩の言葉に安らぐ

北川冬彦 

楽器

夕暮れの空に
うっすらかかった昼の月は
こわれた楽器のようにさみしかった。
(『検温器と花』大正十五年)

ラッシュ・アワア

改札口で
指が 切符といっしょに切られた
(同)


北川冬彦
明治三十三年、滋賀県に生まれた。
「亜」「詩と詩論」などの詩誌を通じて、昭和初頭の前衛詩運動を促進し、また新散文詩運動をとなえて、伝統詩の殻を破った。
詩集に『検温器と花』『戦争』『実験室』などがある。
鈴木亨編 愛の詩集 偕成社版 より

染み染みとします。


読んで頂いて誠に有難うございましたm(__)m 

              

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