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急に洗濯機を選ばないといけない時に考えると良いポイントについて(縦型洗濯機編)

急いで洗濯機を買いたいけど、安い縦型でいいや。
でも種類ありすぎてワケワカメ
そんなあなたの助けになれば、という感じの記事です。

追記 2024-11-23
ニトリからドラム式洗濯乾燥機でかなり安価なものが登場しました
この値段なら安さを優先だとしても選択肢にあげていいと思います


洗濯機が壊れました

洗濯機が壊れても、コインランドリーがあると思うと心に余裕ができますよね。
とはいえコインランドリーも物価高の煽りを受けてなかなかな値段になっています。
それでなるべく早く洗濯機を購入すべく、見るべき点を少しまとめたいと思います。
※価格.comには、選択肢を選んでいくとピッタリの商品を提示してくれる買い物ナビが存在します。しかし、バックボーンとなる知識がある程度存在すると選びやすいと思います。この記事はざっくり今の洗濯機事情を概観するのが目的+筆者の購入した洗濯機についての紹介になります。


大まかな分類

ドラム式洗濯機

叩き洗いによって少ない水でキレイに洗えます。
たたき洗いは衣類へのダメージが少ないが、水分を含みやすい生地は重くなってダメージが大きくなるという意見があります(つまりダメージが多いのか少ないのかは、生地や製品や主観によってかなり変わると言えそうです)。また大量の水で洗い流すような汚れ(泥など)は苦手ともされています。
多くのモデルに乾燥機能が付いていますが、あえて洗濯のみで安価に設定された製品もあります。
後述する温水洗浄機能に関してですが、2024年9月現在で一番安く買える温水洗浄機能付き洗濯機は縦型ではなくドラム式タイプになります。
そのため温水洗浄機能が欲しい場合には有力候補となりそうです。
(2024年10月 サンコーより80℃で洗浄可能な最安価の縦型洗濯機が登場しましたが、2.8kgのため補助的な使い方がメインとなりそうです)

ドラム式洗濯乾燥機

ドラム式洗濯機に乾燥機能がついたものです。
通常の乾燥機のように洗濯物が中で縦に動くため、乾燥時の効率が高いと言えます。
乾燥機能はヒートポンプ式と電気ヒーター式、ハイブリッドタイプも有るようです。
ヒートポンプ式は温度がそこまで高くならないために完全に乾かしたりふっくらさせたりが難しいようですが、消費電力が電気ヒーター式の半分程度で済むことや、衣類へのダメージが少ないことなど利点が多くあります。
電気ヒーター式はしっかりと、ふっくらと乾きますが電気代が1200wとか覚悟が必要です。
熱風を十分に当てることができるので、効率が良い他にもシワガードや風アイロンといった付加機能が強みとも言えます。

排気の処理方法が複数あり、それぞれに利点や問題を抱えているようです。購入時に見るべきポイントのひとつと言えるでしょう。

基本的に高機能・高性能な物が多く、メーカーもお店もイチバン力を入れている製品群です。それに伴い値段も10~30万円程度は必要です。
それでも性能に目を見張る部分があることや、洗濯から乾燥まで一括でこなせることが機能やタイパを求める層からの熱い支持を持つ要因と言えます。

洗濯乾燥機を重視した結果、ドラム型にこだわらないとしても、しっかり乾燥させるために消去法でドラム式洗濯乾燥機に落ち着くことは多いと思います。

後述しますが、乾燥機能維持のために定期的なメンテナンスが必要です。
単なるフィルターの清掃ではなく、分解作業を伴う専門的な作業です。

縦型洗濯機

一般的な洗濯機です。全自動洗濯機とも。ドラム式に比べて使用する水の量が多くなりますが、色移りやシワ、衣類へのダメージといった点で有利という意見があります。おしゃれ着のために縦型を選ぶという方もいる一方で、こすり洗いになるために衣類のダメージが増えるという意見もありました(つまりダメージが多いのか少ないのかは、生地や製品や主観によってかなり変わると言えそうです)。
最近は簡易乾燥と呼ばれる機能が多くの機種で見受けられますが、後述のようにあまり意味はなさそうです。
二層式と並んで安価に手に入りますが、新技術もほぼ出尽くした感があり安くても十分な機能が備わっている様に思います。

縦型洗濯乾燥機

縦型洗濯機に乾燥機能がついたものです。
ヒートポンプ式は存在しないようです。
ヒーター式で電気代がかさむ上に縦型槽内で洗濯物が上下に動きづらいため、全体に温風を当てるのが難しく乾燥効率はあまり良くないようです。
(一部機種は上から500km/hの温風をぶち当てて強制的に洗濯物を動かすものもあります。この機種は風アイロン機能も実現しているようです。)
このタイプは、洗濯機の蓋を開けると中にもうひとつ蓋があります。

ドラム式洗濯乾燥機と比べて縦型は乾燥機能が一歩劣りますが、設置スペースの問題や洗濯方法の違いなどからこちらを選ぶ方も多いようです。

番外:乾燥機

電気ヒーター式のドラム型乾燥機や、ガス式乾燥機の乾太くん等が存在します。
電気ヒーター式は簡単に設置できますし、洗濯物も上下に動くため効率はよいように思われます。
乾太くんはガスの強力な乾燥能力による根強い人気がありますが、設置工事が必要なことに難があるようです。

これは余談ですが洗濯乾燥機は数年に一度はホコリによる故障を防ぐためのメンテナンス(分解清掃)が必要らしいです。もちろんお金がかかります。YouTube等の情報をもとにDIYする方もいらっしゃいますが、重いうえに場所も時間も必要となります。なかなかな労力が必要そうです。
(壁に寄せて設置した状態では裏蓋を外せないため分解清掃ができません。まず場所を動かすところから初める必要がありますが、ドラム式洗濯乾燥機だと70~80キロくらいあります。)

洗濯機と乾燥機を別々に購入すればそういったメンテナンスや故障時のリスクを分散することが可能ですが、洗濯機から乾燥機へ洗濯物を移す作業が必要になるためタイパを求める方には選択肢になりにくいでしょう。

番外2:二槽式洗濯機

洗濯槽と脱水槽の2つに分かれており、洗濯の途中で入れ替え作業が必要となります。水や洗剤、柔軟剤の投入も手動です。
例:洗濯→脱水(もしくは注水しながらの濯ぎ脱水)→濯ぎ→脱水(矢印は入れ替え、あくまで一例)

構造がシンプルで故障や槽の汚れに強く、洗浄力も高いという意見もあります。
しかし入れ替えの手間がかかるため、個人的な好みや特殊用途(※)での利用が多いかもしれません。理由があって使用されるため、根強い人気があります。
また構造が簡単なため、一人暮らしやちょっとした洗濯のための小さな製品もあります。

※あまり洗濯物が汚れていない場合や、工場・ガソリンスタンドなどで油汚れを落とすための特殊な洗剤を使用する必要がある場合などに、洗濯槽の洗剤(溶剤?)を使い回すことが可能です。
また洗濯物の量が多い場合に濯ぎの水を再利用することも可能です。

縦型洗濯機を買う

今回は縦型洗濯機を購入することにしました。
理由は値段が安いからです。
どうせ部屋干しするので乾燥機能は必要ないと判断しました。
その際に考慮するポイントとなった点について紹介します。

容量(7キロの壁)

家族の人数×1.5キロという目安がありますが、その前に考えてほしいのが7キロの壁です。
7キロ前後を敷居に、簡素なものと高性能なものに分かれることが多いようです。(メーカーによっては5キロでも高性能なもの、7キロでも簡素なものもあります)

一般的に6キロ以下の洗濯機は大学生や単身赴任など短期間の使用を目的としているため機能が簡素になるようです。
洗剤は直接投入が多数。柔軟剤をいれる部分も洗濯槽の縁についていたりして、入れるのに苦労する場合があります。
(説明書にも、『柔軟剤は少しづつ入れてください』という注意書きがあったりします)

7キロ以上となると、長く使う用途として高性能化するようです。
そのため一人暮らしだとしても、場所に余裕があるなら7キロ以上(というか高性能タイプ)を選ぶのが個人的には良いと思います。

また7キロですと毛布を洗濯したり、ひとりが1週間溜め込んだ洗濯物を一気に洗うこともできます。

以下の機能を考慮し、今回は7キロ以上の高性能タイプにしました。

インバーター式

モーターの駆動方式です。簡単に説明するとモーターを電子的に制御できる方式であり、非インバーター方式より細かく、必要な分だけ効率よくモーターを動かすことができます。
前述のように6キロ以下だとインバーターを採用した機種はほぼありません。7キロ以上だとぽつぽつラインナップに出てくる感じです。
インバーターの利点は、節電(とそれに伴う静音)と節水の2つにあります。
実際に今回はインバーター式の洗濯機を購入しましたが、モーターの音はほとんどしませんでした。ただし水の流れる音はしますので、完全に静音というのは無理でしょう。それでも静かなのは確かです。
(もしかするとの話ですが、インバーターはモーターを動かす時に高周波の音を発する場合があります。電車の駆動音のそれですね。場合によってはそれが気になる・不快に感じるという人もいるかも知れません。もっとも、水の音でほぼ聞こえないと思いますが……)

節水や静音、節電効果も期待できることから、今回は採用機を探しました。

縦方向の水流

基本的に安い機種ですと、パルセーター(洗濯槽の中央で回転する羽)の動きと洗濯槽の形状によって縦方向の水流を生み出すのが主流のようです。
しかし、洗濯槽の上方から水を循環させて強制的に縦方向に水をかき混ぜるほうが洗浄力は高いようです。
残念なことにこの循環方式に関しては、特に機能の名称は存在しないようで、価格.comやECサイトにて一括で検索することが困難です。
そのためメーカー製品ページやカタログにてひとつづつ参照して探す必要があります。
一応、日立のビートウォッシュに搭載されている「ナイアガラシャワー」が有名かもしれません。

今回はこの機能が欲しかったので、メーカーの製品ページをひとつづつ見て頑張って探しました。

簡易乾燥

温風ではなく風を取り込むことで干す時間を短くして部屋干しの補助にしたり、化繊の服であればほぼ乾燥することができる機能です。
しかし調べたところ、ポンプで風を送るのではなく、洗濯槽を回転させる時にエアフローを工夫することで外部の空気を取り込めるようにしたもののようです。
そのため劇的な効果は望めないようです。ゼロヨンをする時にタイヤにコーラをかけてグリップを高めるくらいのイメージで良いと思います。
恐らく繊維に隙間のある化繊であればそれなりの意味がありますが、水分を含んで繊維が膨らみ、空気の通る隙間が無くなってしまうような素材では効果は期待できないと考えられます。
機種によっては3時間など長時間の設定が可能なものから、15分程度の脱水強化程度と割り切っているものもありました。

これはもともと洗濯槽を乾燥させるための機能で、ついでに洗濯物をそこに入れているだけ、という意見もありました。
実際にこの機能のついている洗濯機は、槽を乾燥させるモードが付いている事が多いようです。

私は基本的に部屋干しをするのと、洗濯槽をキレイに保ちたいと思ったことから、今回は搭載されている機種を探しました。

自動洗剤投入

最近よく推されている機能です。詰替え用洗剤などを洗濯機本体のタンクにまとめて投入しておき、洗濯物の量に応じて自動投入するというものです。
スイッチひとつで洗濯を開始できるという利点があります。
欠点としては、洗剤ごとに設定が必要となります。同じ銘柄を指定して購入する方にとっては欠点とはなりませんが、私のようにこだわり無くセール品の洗剤や柔軟剤を購入するような人間ですと、毎回設定が必要となり面倒かもしれません。
複数種類の洗剤や柔軟剤を投入できる機種から、洗剤のみ自動投入というものもあります。

私はディスカウントストアでその時に安い洗剤を買う派なので、今回は必要なしと判断しました。

温水洗浄(温風洗浄)

油汚れや皮脂汚れに効果を発揮するほか、酵素系の洗剤がよく働くようにしたり、熱による殺菌効果も期待できるそうです。
今回は見送りました。
理由はふたつ。
ひとつは温水タイプと温風タイプそれぞれに欠点があることです。
温水タイプはその通り水を温めて洗濯します。電気代の差は数十円程度のようですが、本体価格に数万円の差が出ることが気になりました。
温風タイプは洗濯槽と洗濯物を温風で温めたあとに冷たい水道水を入れて洗濯するそうです。これはあまり意味がなさそうに感じました。(そして必然的に洗濯乾燥機タイプの機種となります)
もうひとつは、煮沸には敵わないことです。タオルなど匂いが気になったら煮沸するほかありません。マリラもそうしていました。

糸くずフィルター

すごく地味なポイントですが、袋タイプよりケースタイプのほうがお手入れがしやすそうでした。

風呂水ポンプ

これ使う人いるのでしょうか?
体を洗ってから浴槽に入ったとしても、皮脂がお湯に混ざると思うのですが……洗剤の力でどうにかなるのかな?
あと微生物も怖いですね。公衆浴場とかでも塩素で消毒する必要があるのに、それを使って大丈夫なのかという疑問もあります。実際、風呂の水で洗濯できるのは当日だけと言われています。

しかし、東日本大震災のときの経験ですが、電気は翌日に復旧しても水道の復旧までにはかなり日数がかかりました。
もし井戸水が手に入るとか、先に水道が復旧した知り合い等から水を大量に融通してもらえるとしたら、風呂水ポンプを使用して洗濯する手段は有りかもしれません。
(もっとも洗濯と1回目の濯ぎでしか駆動しないので完全に洗濯するのは難しいかもしれませんが)
また、下水の復旧が間に合っていないと大量に水を流した場合に迷惑になる可能性があります。アパートやマンションだと特にそうかもしれません。

今回は特にいらなかったのですが、標準で付属していました。

その他の便利機能

おしゃれ着洗い、手洗いといった優しく洗う機能や、漬け置き、洗濯のりを使用するなどの機能やモード、方法といったものは、ほとんどの洗濯機で共通のようでした。よほどの目玉機能があって指名買いしない場合には、どれを選んでも変わらないと思います。

その他の機能として、洗濯槽の自動洗浄やスマホ連携など色々あるようです。
洗濯槽の洗浄は、使用後に簡易乾燥機能を応用した洗濯槽の乾燥機能を毎回使えばよいのと、洗濯槽クリーナーの漬け置きを定期的に行えば十分と判断しました。
IoT機能も、自分の帰りに合わせて洗濯を終了できると便利そうですが、タイマー機能で良いかと思います。
そのため、これらの機能は見送りました。

何を買ったか

今回はハイセンスのHW-DG75Jを購入しました。

決め手はインバーターと縦方向の水流の存在です。
そのため7キロ以上の機種からの選択となりました。
簡易乾燥機能もありますが、15分のみの運転です。脱水強化程度です。
柔軟剤を強化する機能というのもありました。すすぎの最後に柔軟剤を投入するようですが、少し洗濯機の動作が止まる時間があるようでした。漬け置きしてくれるみたいです。
また簡易乾燥機能を応用して洗濯槽を乾燥させてくれるのも良いですね。

もし乾燥機能が必要になれば、別途電気式のドラム型乾燥機を購入する予定です。入れ替えの手間はありますが、故障のリスクを考えるとこの組み合わせが自分の環境ではベストと思えました。

今回は簡単で短い記事となりましたが、洗濯機を選ぶうえでの参考になれば幸いです。
以上の知識を得た上で、最初に紹介した買い物ナビを使用すれば理想に近づけるかもしれません。

余談ですが、ネット通販でも配送無料、引取もリサイクル料のみで請け負ってくださるのですね。大変助かりました。


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