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「主婦」の言葉をめぐって。いつもの夫婦のすれ違い
テレビで「主婦でも始められる〇〇」という番組をやっていた。
とっかかりは簡単だろうけど、中味はすごく難しそうだった。
「主婦」ってどういう意味づけなんだろう。誰でもできる、簡単にできる、という意味?
女の人は職業を持っていても、結婚したら「主婦」という肩書き?がつく。どんな優秀な人でも。それに比べて、男の人はどうだろう。結婚したからって、何か特別な肩書きがつく?
そのような話をしていたら、夫に「なんか、ジェンダーに関することに敏感だよね」と言われた。
それはそうだ、「女」というだけで、生きていくなかで差別的に感じられることにぶつかるのだから。足を踏まれている人のほうが、足を踏んでいる人より痛みを感じる。
そのことも、夫に「それは、足を踏まれたんじゃなくて、足がちょっと触れただけでも、足を踏まれたと思って、大げさに言っているだけじゃない?」と言われた。
「え? そうなの? 本当は足を踏まれてないけど、足が触れただけなの?」
足を踏んでいる人って、足を踏んでいる自覚がないのでは。
この話題は、いじめにも通じることじゃない? いじめられている人が「いじめ」と感じていたら、それは「いじめ」じゃない? いじめる人が「あれはふざけただけ」と、思っていたとしても。いじめられた人が傷ついたら、それは「いじめ」と言えるんじゃないだろうか。
頭の中がぐるぐるまわる。今の私の立場。働いているけど、全然稼ぎが足りない。夫と対等な会話をするには、夫と同じ額を稼がないと対等な立場にはなれないのだろうか。いつまでも平行線な私達夫婦の会話。
それをじっと見ている娘。
娘に「パパとママは両極端なんだよ。その2人が一緒になったのが不思議」と言われる。
そうだよね、私も不思議。結局、自分にないものに惹かれ合ったのだろう、と思うことにしている。2人が一緒にならなかったら、あなたも生まれてないんだけどね。