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8の字とびから学ぶ学習の積み重ね
新年の目標の1つに、「毎月2本のnote更新」を掲げました。
それに見合う生活を送ることを自分への戒めとしています。
まずは勤務校が最優先。目の前の子供たち、学校に十分対応ができるから、外部の発信ができる。
そう言い聞かせて、月末まで更新をひっぱってきた自分に言い訳。
その間、冬休みからの充電期間を満喫していました。
今回は長縄跳びの「8の字とび」についての内容です。
8の字とびの指導の仕方、他教科への応用、学習の積み重ね方などに興味ある方はぜひ、お付き合いください。
8の字とびとは?
富山市では毎年、1月中旬に「なわとび交流大会」が開催されます。
イメージはこんな感じです。(ここまではできない)
でも、今年の富山市の優勝チームは1分間に180回を超えるペースでした。
3分間で515回。ミス数回。
1分間に180回はとんでいる計算です。
周りから見ていると、とんでもない記録に見えます。
しかし、このペースを獲得するまでは自分も過去に経験があります。
そこに至るまでの練習過程を公開します。
練習で最も大切なこと
方法論、技術指導はいくつもあります。
しかし、最も大切にしてほしいのは、
「子供の心」
です。
何のために、8の字とびをしているの?
どうして、毎日の練習をするの?
そこを見失うと、10人ほどのチームは簡単に空中分解を起こします。
指導者や担任のエゴで引っ張ることも初期は可能です。
しかし、1分間に150回ほどとべるようになったころ、数人が感じ始めます。
「あれ、おれ何のためになわとびしてるんだっけ?」
「なんだか、この活動、つらくない?」
他人が引っ張る活動には、どこか他責思考がついてきます。
それには限界があるため、大切なことは
「自分で決める」
これにつきます。
中には、仲間に誘われたから、という人もいます。
しかし、その決定権も自分にあるわけです。
トップダウンの組織、寄せ集めの集団には限界があります。
指導法の具体
子供の心に火を付ける
自分だったら、こうしますよ、として。
例えば、学級目標や学年目標からおろすことを提案します。
「学級目標の「・・・・・ ・年・組」を実現するために、いろいろな活動に取り組んできたね。その取組の1つとして、長なわ8の字連続とびに全校で取り組む日が来ます。でも、ただやるよりも、目的をみんなで考えて、何のためにチャレンジするのか、考えてみよう。練習方法は先生が全て教えます。そうしたらどれだけでも記録は上がるよ。でも、みんなの心の成長はこれから考える目的が大切だと思うよ。何のために、活動するのか考えてみよう。
学級目標の有無の議論は一旦なしとして。
あくまでも、学級を高めるための活動の1つとして位置づくようにする。大会自体が校内や市内でオフィシャルに用意されているなら、そこも活用してみてはいかがでしょうか。
8の字とびを通して、多くの成長が期待できると自分は感じています。
それを合法的に、子供たちの活動の中に取り入れる手立てでした。
具体的な技術指導をする
子供の心に火をつけて、具体が伴わないと、総スカンをくらいますね。
教師の仕事は多くのことを求められます。
そして、ある程度の結果を出さなければいけません。
自分で考えること、調べることも大切ですが、困ったときは書籍に頼ることもおすすめします。
最近は以下の2冊を参考にしています。
これを引用した資料を、先生方や子供たちに渡しています。
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とび手は回し手の真横にある「安全地帯」まで進めることを教える。
これは、子供にとって知らない世界。
理解できると、すぐに成果がでてきます。
また、「安全地帯」から「安全地帯」へ進むように移動する。
上から見て、きれいな8を描くようではダメ。
「ほっっそながーい8」を描くように。
スリムに。
(練習中に「スリムに」「ふくらまない」などと言ってしまう。何ハラ?)
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練習方法として、いくつかやってきた中で欠かせないのは
テンポ+20とび
テンポとはメトロノーム(BPM)の数字のこと。
楽器屋で購入できます。スマホのアプリでも、Google検索でも使用できます。
この最適な数字を見つけること。
ここでの最適とは、200回連続でとべること。
この数字を知ることが、記録向上のかぎとなります。
自分たちの心地よいテンポを見つけたら、少し背伸びする記録に挑戦してみる。
ここでは生井先生(東京都)の心理領域の話を参考にしています。
シリーズ31個目
— 生井光治(ナ・マイケル先生) (@backnamchildren) March 12, 2024
心理領域の話をしたら
「『ゾーン』は広がる」ということを
必ず価値付ける
挑戦する人にとって
ストレッチゾーンは
いつまでもストレッチゾーンではない
ゾーンを広げる挑戦の過程が
「夢に届きそうな実感」となる
大人も同じ
コンフォートゾーンにとどまるな俺#小さな物語 pic.twitter.com/XhIjmiYE43
Sゾーンに入るテンポが「+20」です。
130/分で安定しているチームは150/分に挑戦する。
脳内に新たなテンポを刻むことで、安定した世界を広げるイメージ。
これが、自分の中ではヒットし続ける1つになっています。
そして、この経験は他の学習や生活にも転移しそうなのです。
続きを書きたいのですが、長くなってきたので今日はいったんここまでにします。
次は、他教科への応用、学習の積み重ね方あたりについて、まとめてみようと思います。
最後に
今回の内容が、だれかのためになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント、質問などお待ちしています。