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ますむらひろし作「コスモス楽園記」はオススメの漫画です。猫、宮沢賢治、ゴッホ、SF(少し不思議)好きな穏やかな方へ。

「コスモス楽園記」は、
ますむらひろしさんによるファンタジー漫画(全5巻)です。
1986年から1989年までコミックバーガーに連載されていました。

コミック化、文庫化され、
現在ではAmazonでKindle化もされています。
大人から子どもまで安心して楽しめる漫画の1つです。

私の好きな漫画ベスト5にも入っています。
毎年のようにコミックを読み返し、
そのたびに穏やかな気持になっています。
繰り返し読みたくなる魅力が、本作にはあります。

一方で、
広く一般に知られている作品ではありません。
また、
刺激が強いわけでも、話題性のある漫画というわけでもありません。
異能力バトル漫画でも、青春漫画でも、スポーツ漫画でもありません。
しかしながら、ある種の読み手にとっては、
間違いなくステキな出会いになりうる漫画だと思います。
そこで今回、noteで紹介しようと思い立ちました。

■こんな方にオススメ
私個人としては、
以下のような方にオススメしています。
 ・猫が好き
 ・宮沢賢治が好き
 ・ゴッホやアートが好き
 ・音楽が好き
 ・のんびりした作品が好き
 ・SF(少し不思議)が好き
 ・穏やかなものが好き
 ・現代社会はどこかオカシイと薄々気づいている
 ・争いが嫌い
 ・穏やかな人

■内容(概要)
南太平洋に浮かぶ絶海の孤島ロバス島に
主人公の藤田 光介(ふじた こうすけ)が上陸するところから
物語は始まります。

舞台となるロバス島は、
1950年代の核実験と植物細胞実験のせいで
誰も近付かなくなった無人島のハズでした。

一方、
奇妙な噂を聞いた光介は、
スクープ欲しさに島に上陸するのですが、
そこで目にしたものは、
二本足で歩き、日本語をしゃべる猫たちの町でした。

猫たちにボートを没収され、島から出られなくなった光介ですが、
持ち前の好奇心から、すぐに島に溶け込み、
猫たちとも意気投合していきます。

また、もう1人の主人公でもある、
妙に人間臭い猫の文太(ぶんた)とも親しくなります。

そして光介(日本人)と文太(猫)を中心に話が進んでいきます。

■見どころ
なぜ猫たちが日本語を話し、
日本文化を継承し(実際はいろいろ間違っているのですが)、
高度に発達したバイオテクノロジーを持つに至ったのか、
その謎に迫っていきます。

また光介はロバス島で生活するうちに、
ロバス島の猫たちの中に
現代の日本人が忘れてしまった大切なものを見出します。
徐々に「楽園としてのロバス島」の魅力を認識していきます。

さらに本作の魅力として、
宮沢賢治やゴッホをうまく作品内に取り込んでいる点も外せません。

■最後に
もしご興味があれば、
5巻中の1, 2巻だけでも読んでいただけると、
作品の雰囲気や自分に合う合わないがつかめると思います。

なお、2025年2月現在、
コミック版と文庫版は絶版になっていて、
新品での入手が難しいようです。
ただし、Kindle版だとすぐに読めるようです。

もし本作の魅力に気づいてくれる人が1人でもいたらいいな、と
個人的に思っています。
なお、5巻とも表紙は猫の文太です(笑)。
見た目のインパクトが強いですが、ステキな猫です。
両津勘吉さん(?)みたいな猫です。


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お疲れカツカレー
私はコーヒー星から来たコーヒー星人です。チップは私のコーヒー代に変換され、さらには、やがて、新しい記事を書く活力に変換されることでしょう。「それでもよい」という粋で酔狂な方、お待ちしております。