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【N/S高政治部】Eチームによる、若者のための主権者教育

こんにちは!
N/S高政治部4期Eチームです。
Eチームでは、活動当初から一貫して「主権者教育」をテーマに探求活動を行ってきました。
今回の記事では、主権者教育に関する問題提起と提言、活動の振り返りなどに触れながら書きました。
拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけたら幸いです。

成果発表会までの道のり

テーマの決定から外部活動まで

私たちは活動当初から、「若者の投票率の低さ」に関心がありました。
そこには、メンバー間の「現実の政治には若者の声が反映されにくい」という思いが根底にあったと言えます。

これを踏まえ、私たちの実現したい社会を定義しました。
ずばり、「自分の意志で政治参加する人が増加し、幅広い人の意見が妥当に反映される社会」です。

投票率が低い現状を打開するにあたり、
投票所の拡充といった環境面の整備も大切ですが「政治参加の大切さ」や
「意義を理解」することが、より重要だと思います。

多くの人がこの考えを持つ必要があるとして、Eチームは「主権者教育」に着目しました。

※主権者教育:
「選挙に行かせることだけが目的ではなく、主権者として求められる力を育成する」教育

※実施されている授業の例:
模擬選挙や、実際の政治的な事象を扱うディベートなど

政策を立案する上で、インタビューを行いました。

このインタビューでは、主権者教育に対する課題意識や提案に対し、多角的な視点からフィードバックをいただくことを目的としています。

例を挙げると、ネット上で調べきれない情報をインタビューで得るために、入念なリサーチを踏まえた質問案の作成などがあります。

当日に向けて綿密な準備を重ね、終了後はいただいたフィードバックを最大限政策に反映できるよう注力しました。

これらのインタビューやチーム活動を通し、政策提言の基盤となる「実現したい社会への思いや主権者教育への課題意識」の土台を構築することができたと感じています。

政策の立案から成果発表会当日

私たちは、「現状の主権者教育にどのような要素を補うことで、実現したい社会に近づくのか」を意識し、政策立案に取り組んできました。

主権者教育の授業内容については、「具体的かつ実践的な指導」が推奨されていますが、調査結果を見ると、選挙などの「仕組み」を学ぶ内容が最も多くなっています。
※「令和4年度主権者教育(政治的教養の教育)実施状況調査について(概要)」より

現状の主権者教育は一部を除いて現実的な政治的事象を扱うものが少なく、知識を学べても、選挙に行きたいとの意欲に繋がりません。
このような調査、比較、結論を出す過程を経て、教員の負担は重要な課題であることが分かりました。
想定される負担の要因として、政治的知識の取得や政治的中立性への配慮などが挙げられます。

教員が働きやすい環境なしに、主権者教育は成り立ちません。
そこで、教員の負担が少ない主権者教育も提言内容に取り込れ、より実現可能性を向上させることを目指しました。
これらを踏まえ、提言する主権者教育の解像度を上げることができました。

政治部の活動の集大成である成果発表会は、活動当初から一貫して意識し続けていた存在です。
終わった後に「やり残した」「思うように力を発揮できなかった」といった後悔が生まれないよう、想定問答の作成やプレゼンの練習などを万全の状態にしていました。

具体的には、これまでチームで合意形成しながら進めてきた記録や大切にしたいという思いに基づき、信憑性の高い情報と組み合わせた想定問答の作成を行いました。
また、メンバー間でのフィードバックや論文などの資料から学んだ、声の抑揚や間を入れたプレゼン練習なども挙げられます。

政策アドバイザーである大門実紀史さんや政治部事務局の方から客観的なアドバイスをいただき、その都度補うべき要素の明確化と改善に務めました。

これらを踏まえて、成果発表会では「若者の、若者による、若者のための主権者教育」という題で提言することになりました。

※N/S高政治部 成果発表会:
毎年3月に現職の国会議員の方々をお招きし、政治部員が政策提言を行う会

成果発表会を経ての振り返り

成果発表会を終えた感想をメンバー間で共有した際、
「自分達の思いをゲストの方に伝えることができた」「後悔なくやり切った達成感がある」などの声が多く、活動の集大成である政策提言を成功させることができたと感じています。

これには、
一年間軸がブレることなく一つのテーマに向かって活動できたことが大きな要因と言えます。
今回、なぜ一貫して取り組むことができたのか振り返ってみました。

それは、活動当初に決定した「実現したい社会」に各メンバーの思いをしっかり織り込めていたからではないかと思います。

一年の活動の軸となる政策テーマを定めるにあたり、
既存の社会への評価や制度の至らない点を指摘する以前に、各々の抱く課題意識や思いの共有に着手しました。

各メンバーが現状の出発点から政策提言後までの過程を想像した際、「実現したい社会」を目指してどのようなステップを踏みたいのか。
各メンバーの思いや提言への見通しにできるだけ摩擦が生じにくい、一貫した共通認識を掲げることができた影響は大きいです。

その過程で与えた影響の例ですが、
チーム活動として合意形成を行う際、様々な視点から賛成、反対意見が飛び交うものです。
そのとき、相手の意見にチーム共通の思いや認識が内包されていたからこそ、「主軸である思い」に齟齬が生じる議論ではなく、思いを実現するための「手段や詳細」という話し合いの前提が構築できたと感じています。
それにより、大幅な提言テーマの変更という事態には至りにくかったのかもしれません。

一年を振り返って

活動の振り返り

メンバー間で政治部全体の活動の振り返りを共有した際、
「話し合う上で論理性を意識することの大切さを実感した」「メール文の作成、架電などの経験は政治部以外でも役立つ」などの声が上がりました。

振り返りとして挙げられた事柄にはどれも、
上手くいかなかった前例をどう改善させるか、チームで合意形成をとりながら模索した過程が根底にあります。

実際に、「継続生に頼りすぎてしまい、負担を偏らせてしまった」「信頼関係を築くのに苦労した」など、チーム活動ならではの課題点が幾つか見受けられました。

これに対し私たちは、メンバーが課題に対してどんな思いを抱いているのか共有し合い、他チームのやり方も参考にしながら、改善方法を模索しました。

まず、「継続生に頼りすぎてしまい、負担を偏らせてしまった」点に関しては、ローテーション形式で役割分担を行い、お互いのスキルを満遍なく向上させることで、誰か一時的な欠員が出ても、チームとしてのダメージが少ない状態を目指しました。

「お互いの信頼関係を築くのに苦労」した点に関しても、
アイスブレイクの導入など、和やかな雰囲気での進行を意識しました。

この取り組みを重ねるごとに、
「意見を出すメンバーが固定化してしまう」「グループワークが円滑に進められない」といった懸念も、徐々に改善させることができました。

来期の5期生に向けて

松本神奈

政治部はチームワークが命と言っても過言ではありません。
信頼関係を築き、合意形成をしながら政策立案を行うという難易度の高いことを行うには、チームメンバーそれぞれが相手を慮ることが不可欠です。
とても大変な部活ですが、1年間という長いようで瞬く間に過ぎていく充実した時間を、チームメンバーと悪戦苦闘しながら是非体験してみてください。

木村里歩

政治部の醍醐味は、なんといってもチーム活動です。
同年代の政治部員たちとの関わりは、自分の価値観を形成してきた周囲の環境や大人から離れることができ、とても刺激になります。
新たなチャレンジを自分ごとに感じられる、挑戦する上で必要な原動力となる感情を得られるなどなど。
活動を通して、何を学んだのか言語化し向き合う機会にもなり得ます。
ぜひ、自分の成長への足掛かりとして、政治部という環境を最大限活かしてくれることを願っています!

寄金久與

政治部は「チーム部」です(笑)
チームの一員として、どのような役割を果たすべきなのか。
私は入部したての頃に「自分にしかできないこと」を探していましたが、最初からそんなものは見つからないと思います。それよりも「今の自分ができること」を一生懸命に取り組む姿勢が、政治部で活動するためには重要です。
最後まで続けた人だけが得られる達成感、貴方もぜひ味わってください!

木村優希

政治部では一生役に立つ経験とスキルを得られます。特にチーム活動は大きなやりがいになります。活動の中ではたくさんの壁にぶつかりますが、一つ一つの困難が成長の糧だと認識し、乗り越えていきましょう。とにかく主体的に参加することが大切です。貴重な機会を最大限に活用して、後悔はないと言い切れるまで頑張ってください。

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
政治部では、自分の成長の糧となる機会が豊富に用意されています。
一年間のチーム活動を通して、政治というセンシティブな題材を扱い、政策立案に向け何度も合意形成を行う経験は、相手の立場に立って冷静に話すことが求められるため、大変だと言わざるを得ません。
しかし、仲間と悪戦苦闘しながらも最善の選択を模索する過程は、充実した時間だったと感じています。

初めから「できない」と諦めるのではなく、「失敗しても次に活かせば良い」くらいの気持ちで一度挑戦してみて欲しいです。
政治部に挑戦する人を応援しています!

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