【名盤伝説】“Something About You / Angela Bofill” ソウルフルなのにキュートなボイスが魅力の歌姫
MASTER PIECE キューバとプエルトリコがルーツの両親のもとにニューヨークで生まれたアンジェラ・ボフィル。1978年にアルバム『Angie』でデビュー。ジャズテイストでありながらソウルフル、しかもコケティッシュな歌声で注目されました。そんな彼女の1981年にリリースされた3枚目のアルバムです。
Narada Michel Waldenプロデュースだけに、全編ダンサブルでメロディアスな曲調で、R&Bファンだけでなく、多くのアダルト・コンテンポラリー・フリークから支持されました。ホーンセクションはTOPが全面参加。キレの良いサウンドに彩を添えています。
何と言ってもお薦めはタイトル曲のM1「Something About You」。思わず身体がリズムを取り出すダンサブルなナンバー。
M7、M8などのカヴァーも良いのですが、ナラダのオリジナルM9「I Do Love」も素敵です。
そして再発CDのボーナストラックにナラダのソロアルバムからのアンジェラとのデュエット曲(ナラダのアルバム収録されたものとは別バージョン)「Never Wanna Be Without Your Love」が収録されました。こちらもナイスなバラードなので紹介しておきます。
この曲は角松敏生と国分友里恵との名デュエット「It's Hard to say Goodbye」(1986)のオリジナル?です。
その後もコンスタントにアルバムをリリースしていた彼女ですが、2006・07年と続けて脳卒中を患い、言語能力と運動能力に障害が残り治療を続けていたようです。しかし2024年6月に、カリフォルニアの娘さんの自宅で死去されたと伝えられました。
『サムシング…』に収められた曲の数々は、当時の様々な思い出と共にあります。晩年の闘病生活を思うと心が痛みますが、どうか安らかに。R.I.P.