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のほほん双六 #004 おはなし ブゥ家の三兄弟_03
第三話 妖精たちは一線を画す
夜。
旅をしてからずっと気になっている事を兄さんたちに話してみた。
「村を出てからずっと誰かが僕たちの跡をつけてきているよね?」
「急になんだよ、よせやい、怖くなるじゃないか。」とブゥブ。
「誰もついてきてなんかいやしないよ。気のせいだよ、気のせい。」とブゥブブ。
ここで会話は終わり、しばらくすると兄さんたちのイビキが聞こえ始めた。
今晩最初の見張りは僕、ブゥブブブ。
村を出発して5日。森深い場所へと進んでいるけど妖精の里はまだまだ遠い。
ちなみに僕たちの気配は妖精の力で【災い】には気付かれないようになっている。
森のどこからかフクロウの鳴く声が聞こえてきた。跡をつけてくる何者かも鳴き声をどこかで聞いているのかな。
翌朝、ブゥブが熱を出した。疲労がピークになっちゃったみたい。今日はこのままここで過ごして、出発はブゥブの体調次第で明日以降に変更になった。
さてと時間ができたのでブゥブの看病は妖精たちに任せて、僕とブゥブブで食料の調達がてら周辺の探索へ行くことにした。この辺はキノコが生えていないみたい。じゃあ果物はあるかな、あるといいなと考えていると前を歩いていたブゥブブが僕のほうを振り返り「いい加減にしろよ」と怒っている。怒られるようなことはなにもしていないのに。「あ痛っ!」頭に何かが当たった。足元を見ると木の実が落ちている。
「イテテッ」あちらこちらから僕たちめがけて木の実が放られてくる。木の実が落ちてくる方向を見上げると木々を忙しなく動くたくさんのリス!理由はわからないけれどリスたちは怒っている。
「とんでもないヤツを連れてきやがって!」リスたちは誰のことを言っているんだろう。もしかして【災い】のこと?
まちがいさがし
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「助けに行って!」
『寝言?』
『薬草が効いて熱が下がってきたのかも。』
眠っているブゥブのそばには5人の妖精たち。
『弟たちの危機を察知したのか。』
三兄弟の跡をつけてくる存在に妖精たちは気がついていました。妖精たちは【災い】から三兄弟を守るのが使命であり、【災い】以外の危険や問題には関与しません。
『【災い】の気配はしないし、助けに行かなくてもいいさ。』
ブゥブのお願いは妖精たちには聞き入れてはもらえませんでした。 ーつづくー
まちがいさがしの答え
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