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SNSのプロレス写真から考えるプロレスの楽しみ方

撮影したレスラーの写真をSNSにアップしているファンの方は多い。
プロですか?と思うほどの腕前の方や、この写真を撮ったカメラはいかほどですか?と聞きたくなるぐらい、それはそれは美しい写真がSNSにいっぱいあがっている。

私もプロレスにはまりカメラを購入してしまった。皆さんのSNSを見ていて「私も撮りたい!」と思ってしまった。。
ただ、プロレス沼にはまりつつある現在、これでカメラ沼にまではまってしまうと、いよいよ生活がやばくなってしまうので、ネオ一眼といわれるもので、そこまで高価ではないものでおさめている。

買ったばかりの頃は、新しいおもちゃを与えられた5歳児のごとく、それはそれは試合会場でパシャパシャ撮りまくり、家に帰ってその撮影枚数に驚くぐらいに試合中ずっと撮っていた。

そしてひとつのことに気がついた。
その試合の自分の中の記憶は、肉眼で観た映像ではなく、ファインダー越しの映像だ。そして試合展開をあまり覚えていない。

プロレスを会場で生で観ることの醍醐味はその臨場感を味わうことのはず。なのに私はファインダーというあんな小さなところから、ずっと目の前の闘いを観ていたのか。。
とても勿体ないことをしてしまった感覚に襲われた。

「私にとって現地観戦とは何か?」しばし考えて、それ以降はここぞという時だけカメラをかまえ、重要な局面は肉眼で観て、その場の空気感や音をしっかり感じながらプロレスという闘いを味わうようにしている。

その甲斐あって、現地観戦の試合後は、闘いの余韻を体にしっかりまといながら帰路につけている。あぁ、今日も幸せな時間だったなぁと、多幸感に浸りながら。

そんなひとつの答えを出したのであったが、今また「プロレスを楽しむとは何か」ということを考えさせられている。

再度考え出したきっかけは、これまたカメラを買うきっかけと同様にSNSにあがっているファンの方々の写真である。

SNSにあがっている写真の多くは、技を出したり受けたりしていない状態の時の写真、つまりレスラーがプロレスの動きをしていなく、顔や姿がキレイに写せる状態の時の写真が多い。
反対に技を繰り出している状態や技を受けている状態の時の写真は少ない。

恐らく皆さんがお持ちの高性能カメラであれば、プロレスの早い動きや、動きの瞬間は撮影できているであろう。

でもその動いている瞬間の写真が少ないのは、写真をアップしている人にとっても、SNSを見ている人にとってもそういう写真のニーズが少ないからなのではないか。

顔や姿が整っていない闘っている最中のレスラーの写真よりも、整っている状態のカッコいいレスラーの写真が求められているのではなかろうか。

さて、「プロレスで写真を撮影する」とは何なのであろうか。

自分で撮った写真をSNSにアップして他の人に『いいね!』してもらえるのは、もちろん嬉しい。撮影のしがいもある。
ただそれが撮影する理由のメインになってしまうのは、個人的にはちょっと違う気がする。

後で自分が見直す、その時の記憶や思い出を残すために撮影しているとしたら、後で見直したいのはその当時の試合展開なのか、それとも試合展開は推察できないけどその時のカッコいいレスラーなのか。
わかりやすい例でいえば、SNSであがっているような写真と週間プロレスに掲載されている写真は種類が違うが、自分はどっちの種類の写真を撮って残したいか。

これの答えが、自分がどうプロレスを楽しみたいかに繋がるような気がする。

写真という視覚に訴えるモノは人に与える影響が大きい。だからSNSにアップされているような整ったカッコいいレスラーの写真につられて自分もそっちばかりになってしまいそうになる。

もちろんその楽しみ方もプロレスの楽しみ方のひとつである。
実際、団体の公式HPでもそういうレスラーのカッコいい写真やコンテンツがあふれているので、いわば団体公認(?)の楽しみ方である。

ただ、それだけではなく、せっかく「プロレス」という最強の競技を観ているのであるから、そこにしかないものを楽しみたい。味わいたい。

技に繋がるまでのプロセスや、レスラー毎の細かな技術、手の組み方とか足の運び方、急所のおさえ方、等々

こういったところを注目し出すと深くてとても面白い。自分も対人競技をしていたからそういう細かいところが大事なのがなんとなく感覚としてわかるからそういう点に惹かれるのかもしれない。
そういう細かいところをこだわって突き詰めることで人より強くなれる。

そういうところを本当に理解を深めるためには、自分もやれるようになれればいいのだが、、さすがに今からプロレスは無理だ。。

プロレスのファン層は広い。子供から大人まで、性別も様々、職業も様々、国籍も様々。
だから楽しみ方も様々、色々あっていいと思う。みんな違ってみんないい(ってよく聞くよね)。

その中で自分に合う楽しみ方を見つけて、日々の生活や人生生き抜くための楽しみになるのが一番。

自分の家にもグッズがいっぱいある。推しレスラーの整ったカッコいい顔やお姿の写真もいっぱいある。この楽しみ方はこれからも続けていこうと思う。
(資産を注ぎ込み過ぎない程度に…)

併せて競技としての楽しみの方ももっと充実させていきたい。
これは自分で実践して学ぶことはできないから、調べて知識を増やしていくしかないかな。
公式HPで、この辺の技に関する解説とか、技の系譜(Wikipediaにのっているようなもの)をコンテンツとして取り入れてくれればいいのにな。アンケートとかで書いてるんだけど、私以外には需要がないのかな。

スポーツであり、競技であり、エンタメであるプロレスは深い。そして楽しみ方も深い。

まだまだ知らない楽しみ方が沢山ありそうだ。

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