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1話:孤独な夜からの脱出
タケル(32歳)は、都内の中小企業に勤める30代のサラリーマン。仕事は真面にこなしているが、プライベートはパッとしない一人暮らしの疲れ果てた社畜生活。
毎日満員電車に揺られ、会社と家を往復するだけの生活で、恋愛とは無縁の彼には、「もう出会いは諦めよう」という考えが襲ってくる。
金曜日の夜、タケルはいつものように狭いワンルームで一人夕食を済ませ、帰宅時にコンビニで購入したビールを片手に晩酌をしていた。そんな時、スマホに一件の通知が。
相手は、幼馴染で高校卒業以来連絡が途絶えていた悠人(32歳)だった。何気なく開いてみると、最近知り合った女性と結婚が決まったので結婚式に来ないかという誘いであった。
学生時代は、非モテ仲間であった彼が結婚するという事実に驚いたが、タケルの中で何かかが動き始めた瞬間でもあった。人生は、瞬く間に変化していくので行動しなければ!という考えが浮かび話しを聞く為に久しぶりに悠人と飲みに行く約束を取り付けたのだ。
そして迎えた当日、居酒屋で再会してみると当時の面影は無く、爽やかな好青年に変化を遂げ表情も活き活きしており、公私共に充実している姿がそこにはあった。
入店早々結婚が決まった美人な奥さんとのツーショットを自慢気に見せてくれ、仕事は外資系で営業担当をしているとの事であった。
垢抜ける事が出来た理由を聞いてみると、インスタで見つけたある女性との出会いがキッカケだという。彼女の名前は、綾乃さん(30歳)で恋愛コンサルタントをしており、結婚に繋がる出会いを求めていた為興味本位でDM送信してみたという。
そこから彼は自分と向き合う重要性に気付き、紆余曲折を得ながらも「一度きりの人生自分に妥協したくない」という思いに気付き、昔から興味のあった外資系に営業職に就く為に大好きだったアニメのグッズ集め、ライブ参加を止め仕事以外の時間を全て自己投資に注いだとのこと。
その結果、営業先の企業で受付をしていた今の奥さんと出会い幸せを手にした今…「あの時全力で応援してくれた綾乃さんに心から感謝している」と煌々しい笑顔で語ってくれた。
そこまで変化した彼を目の前にして、居ても立っても居られなくなったタケルは、悠人に綾乃のインスタを紹介して貰いDMを送信。後日、綾乃のオフィスで会う事になった。
続き第2話>>