DARKLEAFセッティングetc..

昨今、ダークリーフが世界的に流行をしているが、本質を理解し使いこなせている店舗はまだまだ増えてきていないと感じる。
これはフレーバー入手難度もあるが、セッティングと管理についての日本語記事がまだ少ないからだと推測される。
今回はそのダークリーフに関して、特にセッティングに関して記事を書こうと思う。
結論を急かす方も多いので、先に結果から書いておく。
私が出した結論は下記二つだ。
①ホイルなしフラッフィー
②ホイルありフラッフィー
炭:25ミリ以上で3個、調整の段階で場合によって4個に増量。
ボウル:ストレート(コスモがベスト)
炭交換頻度
ホイルなし:45分
ホイルあり:1時間~1時間半
フレーバー:ダーク:ブロンド比がダーク7割以上

・事前知識
1.前提として、HDM→フレーバーへの熱の伝わり方について記載する。

1.熱伝達
熱の伝達を考える際、熱力学の知識について触れる。
 物体の熱の伝わりやすさは、
  個体→液体→気体
 この順となる。
 熱の伝わりやすさは、裏を返すと冷めやすさと同義であることを意識してほしい(熱伝導率の強弱といえる)
 ダークリーフ以前に、ブロンドでのセッティングでも熱伝導率は重要となっていくため、意識することは大変重要である。

閑話休題、本章の本題へ戻る。
 ・伝達
   ①炭→HMD→ホイル→ハガル→フレーバー
   ②炭→HMD→ハガル→フレーバー
 ・対流
   ①炭→ホイルの穴→フレーバー
   ②炭→フレーバー
 ・放射
   炭→フレーバー

まず、伝達に関して
 伝達とは、簡略化していうと個体間での熱のやり取りである。
 シーシャセッティングをイメージした際、伝達での熱のやりとりは上記の①②に帰着する。
 ①は、炭から発せられた熱がHMDを通りホイルからボウルを伝いフレーバーを温める
 ②は、炭から発せられた熱がHMDを通りボウルを伝いフレーバーを温める
 ①②を比較した際、どちらが伝達での熱のやり取りが強くなるか。
 これは①が優位と考える。
 なぜなら、ボウルと熱源での設置面積が広いからだ。
 アルミホイルは熱伝導率が237W/mK(ワット毎メートルケルビン)と、鉄の凡そ三倍の値となっており、伝導率はかなり高いと言える。
 つまり、炭から発生した熱の大部分がボウル全体を温める形となるからだ。

次に、対流に関して
 こちらも簡略化していうと、気体をつうじた熱のやり取りである。
 上記①では、対流が行われる際、ホイルの穴を通じて対流が行われる。
 ②ではHMDからダイレクトで対流が発生する。
 ①②を比べた際、②が多くの熱を運ぶことはイメージしやすい(流体、ここでいうところの気体)の総量が大きくなるからだ。
 ※ベルヌーイの定理の流体のエネルギー保存は無視する..

最後に、放射に関して
 これは赤外線による熱の伝播だ。
 じつはこれに関してはあまり重要視をしていない。
 なぜなら、HMDにより赤外線はフレーバー面に到達することがあまりないといえるからだ。
 HMDの穴とホイルの穴を完全に一致させれば、下方面にも赤外線は到達すると思われるが、現実的な話、それは難しい。
 ※ザクロールのような、炭とフレーバーが設置する際は発生するかと考える…

それでは、セッティングを考えた際、何が正解なのだろうか。
これは、もっていきたい温度帯管理の面で仕分けをしたほうがよい。

まず、パッキングを同一にした場合(FLAFFY)での熱の伝わり方だが、
これは、アルミなしが高温(瞬間火力)といえるだろう。
なぜならば、上記の対流による熱の伝播が優位になる点と炭フレーバー間の距離が問題といえる。
対流に関しては先に述べているので、距離問題に対してここでは述べる。
距離が近いということは、熱の損失が少なることはイメージしやすいだろう。
これにより火力はホイルありと比べて上がりやすい。
つまり、立ち上げの段階で高火力までもっていきやすく、お客様に提供する際に初速でのインパクトは大きくなる。

それでは、ホイルありはだめなのか。
そういうわけでもない。
距離による熱損失。これにより比較的高火力にはなりにくい。
しかし、アルミは蓋のような役目を果たし、一度熱が加わると内部の熱が逃げにくい。
先の熱伝導の問題で、冷めやすいのでは?というイメージもあるが、お客様が経常的に吸われる方であれば、新たな熱が供給されるため、
熱損失<熱供給
となる。
つまり、オペレーション(管理)を考えた際、ある程度手放しでもいいのがホイルありといえる。

話をまとめよう。
正直な話、25ミリ以上のサイズでのセッティングであれば、ホイルあり・なしどちらでも美味いシーシャは作れる。
しかし、何を求めるかによってセッティングは変わってくる。
経常的な管理というデメリットを無視し瞬間火力を求めるのであればホイルなしがいいだろう。
一方、管理の用意さを求めるのであればホイルありがいいだろう。

よく管理を怠るのはどうなのか。という話もあるが、これは店の忙しさとコンセプトで一概にも間違いとは言えないと考える。
なぜなら、何卓もかぶっている、提供台数がかなり多い状態であれば、すべての台を完全にコントロールするのは容易ではないからだ。
加えて、場合によっては。お客さんとの接触を控えるべき・回数を減らすべき時も存在するからだ。
EX.デート来店・飲み屋アフター来店etc..
店の状況、お客様の需要にあわせて、上記セッティング二種を使い分けるべきだろう。


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