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カルト宗教の取材は常に危険と隣り合わせ

 コロナから復帰の第一弾は宗教取材の怖さについて書こうと思います。カルト宗教とは知らずに入ってしまい、洗脳されて抜けられなくなる被害者を少しでも減らそうと危険を顧みずに活動しているライターがいました。

 そんなライターは一番に狙われます。もちろん、命を奪われることは稀。それでも、ゼロではありません。実際にオウム真理教の怒りを買い、殺された弁護士だっているわけですから。

 しかし、そんな過激なことをしたら宗教団体は存続できません。そこで、彼らはもっと簡単な方法を考えました。それは痴漢冤罪です。満員電車の中で若い女性信者がいきなり彼の手を掴んで胸に導き、「この人痴漢です」と声を上げたのです。

「嘘だ。俺はやっていない」

 30代のライターが、どんなに否定しても誰も信じてはくれませんでした。

「お前何やってんだよ!警察へ行こうか?」

 手を引き、車内から引きずり下ろした屈強な若者も信者だったようです。こうして彼は逮捕されました。幸いだったのは、奥様が無実を信じてくれたこと。痴漢逮捕後、離婚されるケースも多いのです。
 
 警察署で痴漢の容疑者は、否認すればするほど勾留期限が長くなり、たいていは有罪。反省の色がないってことらしいです。今の痴漢被害は女性の一方的な証言が通ってしまいます。女性は弱者だから法律が守ってあげるという建前なのでしょう。おそらく、痴漢で逮捕される男の5%は冤罪のような気がします。それでも痴漢で捕まると、社会的地位はほぼ抹殺されてしまいます。 

 こうして、宗教問題積極的に扱っていた有能なライターは仕事を失い、消えてしまいました。今はどこに住んでいるのかもわかりません。こんな出来事があってからしばらくの間、宗教を取材するライターたちは電車で移動するのをやめ、バイクを使っていました。または、常に両手をつり革に入れていたり…。身を守る方法を考えるのも、ライターとして長く生きるには必要なのです。
 

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