安っぽい夜の明かりに今日は楽な方を選ぶことを許そう
寒空の下を一人で帰っていた。夜も遅いのに、無闇やたらと白んだ光を垂れ流して立ち並ぶ店。その中を歩きながら、なんかほっとしていた。
私という人間は、単純なのか複雑なのか、よく分からないな。最近ずっと心を覆い尽くしていた不安や悩みが、この数日、人に話したことで和らいで、すっかり回復してきた。
大丈夫だって。もう十分頑張ってるんだから、そんなに考え込まなくてもいいんだよ。
もっと軽く、柔らかくこなしていけたらいいのにな。それが出来ない不器用さも私か。
生活の根本は、揺るぎない私自身がいることが大前提であって。その私という土台が最近揺らいでしまっていたもんだから、それはもう一大事だったのだ。
毎日をこなすので精一杯で、疲れ果てて、心の余裕が無くなって、全てに対してネガティブセンサーが働いていた。泣きそうなほど吐きそうなほど、全てが不安で落ち込んでいた。病的なまでに色んなことが心配で仕方なかった。
もっと自分を労わろう。自分が楽な方を選ぶことを許そう。それは甘えではなく、自分がより充実した毎日を送るため、より良い成果を生むために必要なことだ。
楽しちゃダメだなんて思わなくていい。根拠なんかなくていいよね。
あっけらかんと漂うように生きてみよう。
そんな風に考えていた。