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復縁の割合は低いと言うし、復縁後がうまくいく割合はもっと低いというけれども。

ーやった後悔、やらなかった後悔、どちらが多いですか?
ーどちらが悔いが大きいですか?

失恋をして、私が好きだった彼は死んだ、とか思っていました。

彼が出て行って数日後、着信があった時、少しの期待と、期待してはいけないという戒めの気持ちをもって、電話に出ました。

すると、思いがけない内容でした。

共通の知人が急逝したとのこと。
詳細はまだわからないけれど、親しかった人に伝えていると。

当たり前だけど、死と別れは全然違う。
「彼は死んだと思って」なんて思ったことが怖くなりました。私の隣にいなくても、彼にはどこかでちゃんと動いていてほしい。私より長生きしてほしい。

失恋をし、若すぎる訃報を聞き、たたみかける喪失感に神様を恨みそうになります。

失恋話とはそれますが、Nさんはまさに「小さな巨人」みたいな、小柄だけれどパワフルで、いつもまわりへの気遣いを欠かさない優秀な女性でした。まだ30歳すぎだったと思います。

柔らかな雰囲気の中に大きな野望を秘めていて、精力的に様々な活動をしていたから、これから点と点がつながって、もっともっと人生楽しくなるタイプだなあと思っていました。

今この失恋を通し、年齢について呪いのような気持ちがわいているので、特に自分より若い方が亡くなるのは心が引き裂かれる想いです。悔しかっただろうに、悲しかっただろうに、怖かっただろうに。

後悔のない人生を送りたい、と言いますよね。

「(私と)別れたら後悔すると思う」といって泣いた彼の姿を思い出します。

後悔するなら別れなきゃいいのに、って思っていたんですが、別れない後悔を、付き合い続ける後悔を選ばなかっただけなんだな、と。

生きてる限りなんだってできると、一度きりの人生をどこまでわがままに生きるか迷います。
「彼が、子供を持てる可能性を私がジャマしてはいけない」。この想いが、普段は「やった後悔をとる」派の私をぐっと踏みとどまらせています。

こうしている間にも、彼がどんどん私を忘れてしまうのがつらくて苦しいです。
望んで変えられるものではありませんが、やらない後悔の方が強く残ってしまう気がして、焦燥感に押しつぶされそうです。


Nさん、心からご冥福をお祈りします。

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