デジタルデトックス

これは2023年3月10日の再掲です。

youtubeでふとお勧めに出てきた、デジタルデトックスについての動画。正直、同様の内容についての内容や、サムネイルは様々なSNSで見かけたこともあり、コンテンツとして特に目新しい印象は受けなかった。
それなのになぜか、気になってその動画をタップしたのは、きっと自分の中にどうにかしてデジタル機器と上手い距離を取りたいと思う気持ちがあったからだと思う。

自覚として、デジタル機器にそこまで依存しているつもりは無かった。誰かと過ごすときはスマホは鞄の中か、裏返して通知が気にならないようにしているし、頻繁にTwitterやインスタを開いているわけでもない。
それでも、なぜだかすっきりとしないもやもやが常にわたしの中にあって、きっとそれは時間の使い方に関してデジタル機器との距離が関係していることも気がついていた。

youtubeの動画は穏やかな語り口調で、わたしにスマホとの距離の取り方や生活の改善方法を教えてくれた。
まずはスクリーンタイムを確認すること(平均8時間近く使っていた)、不要なアプリを消し必要な通知のみに整理すること、スマホを目に入らない場所に置くこと。

実際今までにも何度かデジタルデトックスに取り組んでみたことはあったものの、正直長続きしなかった。いつも思いついたら極端に始めて、結局続けることができなくて、罪悪感と自己嫌悪だけが残って、また、気がついたらSNSを開いていて劣等感を大量の情報で薄めようとしていた。

でも、今年こそは、変わりたい。2023年、そう思ってスタートを切ったのだ。ほんの少しでもいいから、毎日少しずつ、明日の自分にとって良い選択をしたと思って眠りにつきたい。

実際にデジタルデトックスを意識的に行ってみると、本当に驚くことに、時間が余るようになった。今までずっと、常に何かに追われている気がして、次から次へとやるべきことが目の前に出てきてやりたいことまで辿り着けずに1日が終わってしまうと感じていたのに。やるべきことの傍で、やりたいことに辿り着けなかったのは、やりたいわけではないけど使ってしまっている時間のせいだったのだ。
ずっと何かに追われて必死にタスクをこなしてきたと思っていたけど、ふと顔を上げてみると何に追われていたのかさっぱり分からなかった。

わたしにとって、世の中のどこかの誰かの情報は、受け取るだけで羨ましさや妬みや、劣等感を感じてしまって疲れるだけだった。インスタで紹介されているさりげなくブランドのロゴがついたお洋服、生活に便利なグッズや写真映えする雑貨たち。
それらを見るだけでなんでも欲しくなって、持っていることがステータスに感じて、街中で持っていない人たちを踏み台にして満足していた。

日々のスマホに表示されるアプリのアイコンバッチや、カラフルすぎるデザインも、見るだけで気が散って集中力が途切れてしまうくらい、わたしはぼんやりしている人間なのだ。

見栄っ張りで完璧を求めて、誰かよりもいい暮らしをしているという他人軸でしか物事を考えられない自分を受け入れて、少しずつ自分の考えや思いを大切にできるように、疲れるものとはそっと距離を置いていこう。
誰もわたしが情報を受け取らなくても困らないのに、それに気がつくのに5年以上かかってしまった。

念のため添えておくと、SNSを否定したいわけではない。本当に、とっても素晴らしいツールだと思う。国を超えて共通の話題をシェアすることができ、新しい考えや文化や価値観、世界をたくさん知ることができる。
今まではお金を払って得られた情報が、簡単に無料で手に入る時代。
でも、SNSは利用するものであって利用されてはいけない。

現代社会を生きる私たちにとって切っても切り離せない、デジタル機器との距離。暇つぶしで開いたはずのスマホに何時間も使っていて、気がついたらよく分からないまま1日が終わっていた、っていう経験って誰にでもあるはず。

良い距離感てどれくらいなのかな、と考えながらnoteを書いてる、本末転倒な感じもする終わり。

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