【詞】日々を耕す
※わけもなく不安と恐怖と焦り、そして退屈を抱えながら、どうする
手立てもないままくらしていたころ作りました。
日々を耕す
くわをふりあげ 大地にそそぐ
表の土が 裏になり
隠れた土が 顔を出す
くわの歯形が リズムを刻み
無口な大地が 語りだす
ばあちゃん 畑を耕し生きてきた
私は 日々の退屈を
耕しながら 生きていく
いつものように 鏡に向かう
呼吸を止めて 眉を引き
無垢の時間に 色をさす
決まった道に 逆らいもせず
ラッシュの駅へと 駆けつける
ばあちゃん 畑を耕し生きてきた
私は 日々のあきらめを
耕しながら 生きていく
気のない返事 繰り返す彼
スマホのなかに 誰がいる
愛する人を 隠してる
そんなジェラシー ただの妄想
わかっているけど つきまとう
ばあちゃん 畑を耕し生きてきた 私は 日々のおののきを
耕しながら 生きていく