どうする団塊ジュニア世代（その五）＜一般幹部攻撃魔法＞

〜忘年会の季節ですね〜

今回は「団塊生産計画」の下準備について書きますね。

今日はコロナ「第五類」移行後、師走最初の週末です。
忘年会を本格再開する企業も多いのではないのでしょうか？
しかし飲み会の話題といえば、大抵は会社の愚痴。
「上司がムカつく」「年寄りの頭が硬い」
「上が詰まって出世できない」「経営者が保守的で困る」
「組織の体質が古い」etc・・・。
更にお酒が進むと、ロレツが回らない状態になり。
「上司全員クビになればいいのに」
「いやいや経営陣ごと消えてしまう魔法があればいいのに」
もはや現実逃避に近い戯言が出てくる頃、宴会はお開きになります。
それは多分、「団塊世代」「団塊ジュニア」も同じです。

〜「団塊」の下ごしらえ〜

時は遡り1945年。
読んで文字のごとく敗戦処理に忙殺されていた内務官僚達が、コーンパイプの総司令官に泣きつきました。（＊ここからはフィクションですよ）
「団塊生産計画の件ですが、上の者の頭が硬くて理解してもらえません」
「更に政財界のうるさ方も多く、調整するには相当の時間がかかります」
それを聞いた総司令官はこう爽やかに答えました。
「そんなのパージ、パージ」
意味がわからず、呆気に取られる日本の英才達の耳元で総司令官は何かを囁き、最後に、こう言い放ちどこかに去って行きました。
「そうそう、君たちからパージね。」

IT分野では、「パージ」は不要なファイルやデータなどをまとめて削除する時に使われる言葉らしいです。
青ざめた日本の頭脳達は、混乱している頭をフル回転させ、できるだけ角が立たないように、かつ上品に「パージ」という言葉を和訳しました。

『公職追放』です。

〜禁断の「パージ」〜

戦争に参加、協力したという理由で約20万人が追放されました。
つい最近まで国家総動員で戦争をしており、協力しなければ非国民と責めらていた国です。何とも理不尽な「こじ付け」です。
20万人と言えば地方の中核都市の人口丸ごとです。
関ヶ原の合戦でも両軍合わせて15万人です。
対象は政治家、公務員、民間企業、報道機関等と幅広い範囲に及んおり、しかも偉い順番に追放されました。
戦力外の社員をリストラするのとは訳が違います。
大富豪（トランプ）に例えるなら、5枚の手札で強い順から3枚取られる大貧民状態です。

時の内閣がこの指令に納得できず、抵抗の意地を示して総辞職しましたが、辞職に異を唱えて辞職したのだから何とも不思議な話です。
何せ「長」と名のつく人間が片っ端から追放され、会社の敷居も跨げないという徹底ぶりで「町内会長」でさえ追放されたとのことです（現在の感覚では、町内のどこに追放されたのかは疑問ですが・・・）。
私も閑職ながら「長」が付く役職なので、当時なら「いつお呼びが掛かるか」と夜も眠れぬ日々を過ごしていたかも知れません。

かくして面倒臭い人たちを一掃し旧態依然の体質を「リセット」する事ができました。団塊生産計画」の「下ごしらえ」は整ったのです。

冒頭の宴席のくだりの愚痴に出てきた「経営陣ごと消えてしまう魔法」は、かつて存在したのです。

その名は一般幹部攻撃魔法『パージ』

身の保証のためにも、個人的には封印したい魔法です。
＜続く＞