DeFi便利ツール集 (EVM編)
はじめに
この記事は仮想通貨botter Advent Calendar 2024 16日目の記事です。
はじめまして。goatと申します。普段はBotを使って、Defiでお金拾いをしています。エアドロ、上場戦、CEX-DEX, FR Arbなど何でもやりますが、技術力よりは情報有意性がエッジになっていることが多い気がします。
皆さんbotを作るときに、戦場や戦略をどのように決めますか?人やお金が集まってる場所?得意なことや勝てそうな場所? 色々あると思いますが、どこで何をするかを決めるときに調査をしますよね。最初から一次情報をあたってもよいですが、Defiには膨大な数のチェーン、アプリ、トークンがあり、便利なツールを使ってスクリーニングしたいですよね。
そこで、汎用性が高そうな便利ツールをまとめました。書いてる人はEVM以外はあんま使ってないので、EVM編です。
トレード系
CoinGecko
様々なCryptoをmarket capなどでソートしてまとめて見れる。coinmarketcapかこっちのどちらかは使ってると思う。
公式サイトやコントラクト、SNSなどのリンクが集約されている。
どのCEX, DEXなどで取引可能かや取引量を確認できる。
Coinglass
先物の情報をまとめているサイト。
累積Funding Rateを確認できたり、OIの変化など先物を取引する上での情報が見やすい。
清算や四半期先物の乖離なんかも見れる。
BTC以外のインデックスみたいなのも。
Trading view
Cryptoに限らず様々なアセットをチャートに描画できる。
エクセルの関数みたいに(BTC/USD) / (ETH/USD)でBTC/ETHを表示させるみたいなこともできる。
簡単なバックテストなどもできる。
世界の株価
世界の株価、為替、金利を一目で確認できる。
ドル円とか円建てBTCを確認するのに使ってる。
Defi系
DefiLlama
様々なCryptoをTVLなどでソートしてまとめて見れる。
公式サイトやコントラクト、SNSなどのリンクが集約されている
チェーンやカテゴリごとにデータを比較したりできる。
利回り比較やトークンのスワップのアグリゲーターなど盛りだくさん。
なんでもある。まずはここからという感じ。
DeBank
EVMウォレット内の資産をトラックすることの優れている。Defiにデポジットしたものをかなりの割合で補足できる。ここに取り込まれない例外は忘れるのでメモってるくらい。
自分やほかの人がどのようなトランザクションを実行したかを、わかりやすくラベル付けして教えてくれる。Uniswapで100USDを0.1ETHにスワップしたとか。
Watchlistを作って他人のウォレットを追跡したり、自分のウォレットたちの資産やポジションをまとめて総合ポートフォリオにして表示するなどできる。
プロトコルごとにTVLや中のプールで誰がどれくらいdepositしているかなどを見れる。
SNSとしての機能もあり、みんな使ってるので、メッセージ送ると結構返ってくる。宣伝の広告も送られてきて、開くと1ドルもらえたりする。
月10ドルくらい課金すると、スパムトランザクションを非表示にしたり、ウォレットの過去の残高を見たり便利なアナリティクスを利用できる。APIに課金するとラベル付けされたデータを利用可能であり、EVM DeFi使うなら相当便利。
debankで強そうな人をひたすら見てるだけで十分稼げると思う。
Etherscan
EthereumのExplorer。ウォレットやコントラクトごとにトランザクションの内容などを確認できる。
どのコントラクトにアクセスして、どのようなinputを与えて、どのような資金の移動や状態変化があったかなどの詳細を確認できる。
トークンの上位ホルダーやtotal supplyの確認なども。
コントラクトのコードが公開されていることが多いため、内容を確認できる。
input dataをデコードして見れる。
コントラクトをRead, Writeすることが出来、アプリケーションのUIが使えないときなどに、いわゆる直コンをすることができる。
Arkham
アドレスのラベリングがよくできてるエクスプローラー。
取引所やDefiプロトコル、SNSアカウントなどと、アドレスが紐づけされる。
個別でラベリングしたりしながら、資金の流れを追うのに使える。送金額でフィルタリングしたり、アドレス間の資金の流れを可視化したり便利。
Debankとこれでアドレスストーキングは大体困らない。
Token Terminal
tokenのmarket cap, fdvを確認したり、取引量や手数料収入を比較可能。
ブロックチェーンや分野ごとに様々なデータを確認できる。Defilammaをデータの比較に特化させた感じ。
dexscreener
様々なDEXでの取引履歴や価格変化を追うことができる。
取引量やトークンのコントラクトの内容など、時価総額が低いトークンを取引するときはまず流動性など含め確認するとよい。
scam tokenかどうかのチェック項目とかもある。偽物には注意。
似たようなのはあるし、dexscreenerにしかない機能はあまりないかも。
Dune
ブロックチェーンのデータをデコードして表やグラフにして表示できる。
他の人が作ったきれいで便利なダッシュボードが豊富にある。
大手のDefiはデコードされたデータが豊富で、デコードされてないものも自分で名前つけて表示させられる。
SQLでデータセットを用意して、それをグラフや表にするのだが、SQLができなくても、既存のものを加工すればいいことも多いし、Dune AIみたいなのでSQLの修正を行なったりもできる。
ブロックチェーンの過去の膨大なデータを、duneのサーバー側で処理してくれている上、ラベリングされたデータも多いため便利。
CSVダウンロードなどの有料機能が月数百ドルと少し高め。
parsec
ブロックチェーン上のデータをわかりやすく可視化してくれる。
大体Duneと同じだが、より融通が利くイメージ。より綺麗なダッシュボードを直観的に作れると思う。
UIがDuneより便利。
最近勢いあるのでこっちも使っていきたい。
tenderly
開発者用の機能が盛りだくさんだが、いくつかユーザーにも便利な機能もある。
Alertを飛ばせる。トランザクションの発行やイベント、それらの値を起点としてアラートをメールやdiscordに飛ばせる。
上記のアラートをきっかけとしてコードを実行したりもできる。検知はノード建てるよりは遅いけど、rpc経由よりは早い。
トランザクションのシミュレーションを実行可能。ブロックが最新でなくてもいいので、rabbyの予測とかよりいろいろできる。ローカルで色々用意しなくてもいいので、テストに便利。
トランザクションがどのように処理されているかをEtherscanなどよりも細かく見れる。
終わりに
Botづくりでは戦場選びも大切です。こういったツールは助けになっていると思いますが、意外とまとまったのはなさそうなので作ってみました。収益性のあるbotを簡単に作る方法として、目視できる鞘や、何かしらのエッジを見つけてからbotで取るという順番は分かりやすいと思います。(というかそれしかしたことない…)
そうやって頑張ってアビトラしたり、MMしたりしているのですが、今年の利益額の大半はエアドロと上場戦由来で、botが直接稼いだお金ではなかったです。去年もそうだし、アビトラマンあるあるだと思うんですけど、100個とか手を出しても極一部の上振れが利益の大半になるんですよね。
今のDefiはまさにエアドロの時代で、エアドロという錬金術が行われている場所が一番バブルになっていると思います。大規模な外部からの資金流入というか。しかしエアドロファーミングもbotで取引高稼いだり、複垢したり、運営のウォレットやテストネットみてエアドロの時期などの詳細を入手したりできるわけですよね。下記の三つでも、MM, FR Arb, Crosschain Arb, Latency, お削り、裁量と思いつく限りいろいろやりました。bot作ると必然的にdocとapi doc読んで、実弾で落とし穴がないか細かい仕様まで把握するし、自分のシェアが大きくなるから、周りの様子もうかがいます。もらえる量も増えるし、プロジェクトの今後やエアドロの詳細の予測精度も上がります。相性いいんですよね。労力比例ですがお金拾いとしては最上級です。エアドロの時代でもbotと調査が大切で、上位勢を見ていてもそうだと思います。これからも相場が盛り上がる限りは踊り続けたいですね。
アウトプット増やしていきたいので、コメントで記事のアイデアや感想お待ちしてます!モチベになるので。SolanaやCosmosバージョンのツール集とかも見てみたいです!