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神様になったいたずらタヌキ⑤

「ポン太!たいへんよ!」
「うーん どうしたの?」
スズメたちは、さっき村で起きたことを話しました。
カラスや山のみんなが、あちこちでじっと聞いています。
「ポン太、やったの?」
「えっ?ぼくは、なにもしていないよ」
「だよね・・」
「わたしたちもポン太がそんな事やるわけ無いって思っていたのよ」
「このまま放っておいたら大変だな」
リスが心配そうにいました。
「じゃぁ 1000羽くらい、仲間を集めようか」
カラスは、もう戦う気持ちになっています。
「こわいわ・・」
野うさぎたちは、心配そうに体を寄せ合っています。
「ちょっと待って!」
ポン太は、人間と動物がけんかをするなんて、ぜったい反対なのです。
「ここは、ぼくに任せてくれるかなぁ」
「なにか、いい考えがあるの?」
今度は、スズメが言いました。
「うん、ぼくが犯人にされているからね。疑いをはらさなくちゃね」
もしポン太が村人にいじめられたら、山の仲間たちは、怒りだします。
1000羽のカラス、20頭の熊、50頭のイノシシなど数えきれないほどの動物が暴れだすでしょう。
そうなったらもう誰にも、止められません。
村人も山の動物たちも、とても 不幸なことになります。

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