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神様になったいたずらタヌキ⑦

 夜になりました。
あたりは、真っ曲です。
村は深い闇に、つつまれました。
月が無い空は、星が冷たい風にゆれて輝いています。
畑の柿の木のくねくね曲がった枝が、まるで悪魔のように見えます。
こうして、畑を見張っていても今夜中にポン太が来るとは決まっていません。
でも吾作どんは、猟師ですから動物を待つことには、慣れています。
(ポン太のやつ・・どうしてあんなことをしたのだろう?)
吾作どんは、ポン太が大好きです。
ポン太は、いたずらはするけど悪いことは、しないからです。
それにポンポのいたずらには、いつも理由がありました。
森の仲間たちを、守るためだということを吾作どんは、よく知っているのです。
夜が更けて、寒さがどんどん増して来ました。
星もいっそう数が増してきたようです。
その時、茂みでガサッ、ガサッと音がしました。
「ポン太だな!」
どうやら現れたようです。
今、ポン太が現れたとなると思ったより、あっさりと解決しそうです。

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