77番の感想文
初めてケミカルピーリングなるものに行った。
それはもうルンルンで。
在宅勤務が終わったその瞬間に家を飛び出して。
疲れた顔で家に帰るサラリーマンを掻き分けながら、私は在宅勤務後にケミカルピーリングに行く女です!!とそれはもうドヤ顔でクリニックに向かった。
初めて行くクリニックだったが、到着すると患者全員が腕に数字が書かれたバンドをつけており、大人しく順番を待っていた。
ちなみにそのバンドに鍵がついていたり、読み取れるバーコードがついているといった付加価値は特にない。
ただ数字が書いてあるだけ。
番号が書かれたレシートやカードじゃダメなのか?と思いながら私も77番のバンドを受け取り、腕につけて順番を待つ。
チャラそうなお兄さんも、何やら受付のお姉さんに文句を言っているおばさんも、みんな一様に大人しくバンドをつけていて、自分の番号が呼ばれると立ち上がって小走りに看護師さんの元へ向かう。
刑務所か???と思った。
いや、刑務所のシステムもよく知らないけれど。
そうこうしてる間に、77番が呼ばれ、
例に漏れずわたしも小走りで看護師さんの元へ向かい、
美容クリニックあるあるの、イケメンの医師にボロボロの肌を確認されるという辱めも受け、
無事ピーリングを受けることができた。
めちゃくちゃ痛かった。
めちゃくちゃ。
担当の看護師さんが、
我慢できないぐらい痛かったら教えてくださいね。
と言ってくれるのだが、それって難しいよなぁ…と考えていた。
いつだってそうだ。
私は、頑張れる事と頑張れない事。
耐えられる事と耐えられない事。
大丈夫な事と大丈夫じゃない事。
その境目が分からない。
気付いた時には突発性難聴になっていたり、
食欲がなくなってご飯が食べられなくなったり、
パニック障害を発症していたりした。
でも私は自分にとって何がそんなに辛いのか分からない。
だって全部大丈夫だし、全部大丈夫じゃない。
限界まで頑張らない人のことを、甘いだとか怠けてるとか言う人がいるけど、私からしたら自分の限界を分かった上でコントロール出来る人の方が全然強いし、かっこいいのだ。
私はこの先も自分の限界とその境界線に気付くことは出来ないかもしれないけど、でも大丈夫!!
理由は説明できないし根拠もないけど大丈夫!!!
よし!!!今日も楽しいな!!
という所まで考えて、自分のバカさにびっくりした。
これじゃ無限ループ。
でもとにかく
ケミカルピーリングは出来たし、
担当の看護師さんは優しかったし、
(最後まで番号で呼ばれたけど)
今日も平和だ。
ケミカルピーリングは4〜6週間に1回の頻度で行くといいらしい。
4週間周期でわたしは囚人になり、これは我慢できるのかそうでないのか。と自分に問いながら痛みに耐えることになるようだ。
お顔がツルツルになる頃には、自分の限界が分かるようになっていますように!!!