無知とは
※病気などへの無理解についての話があります。傷付くかもしれないという方は閲覧にご注意下さい。
りりーはメイド喫茶で働きたい時がありました。今も働きたいとは思っています。フルタイムで経営をやっているので、時間の融通がきいても時間がないのだけど。
いつかの昔メイド喫茶の求人を探していました。
私は当時から既に今の大病の予兆があって体調が安定せず、喘息や貧血、脈拍異常がありました。それは緊張や焦りからも起こるので、一度電車で起こした後、暫く定期的に続きました。
そのため電車で倒れるかも、そうすると迷惑をかけるかもしれない。
知人からのお勧めもありヘルプマークをつける事にしました。
でも、これがきっかけとなって刺さって抜けない棘のように、長く苦しむきっかけになった。
とあるメイド喫茶さんに面接でお伺いした際、和やかに話していたはずが一転。
リュックのヘルプマークを見て
「自傷行為とかしてますか?」
なんだか、その後は覚えていません。
ただオーナーさんの態度がとても冷たいものになったのは覚えています。
何を話したか、全く覚えていません。
差別や偏見と無縁で生きてきたとは言いません。高卒ですし女で会社をしていると色々言われます。裏に男性がいるとか。
でも、それは実力や評価で覆せる差別や偏見でした。
わたしは無知でした。
そうか、自傷行為をする人や精神疾患を抱える人はこんな目線を受けるのか。
病気とは自力でどうにも出来ない。努力で殆どなんともならない。大抵は医療に頼るしかない。
努力することが私を保ってきました。
泣き言も弱音も努力している時は前ばかり見てあまり思い浮かばなかった。でも病気になったら努力さえも無力で。
ヘルプマークは仕舞い込みました。もしかしたら捨ててしまったのかもしれません。思い出したくないものになりました。
この話も長い間人にしっかり話せませんでした。もっと酷いことなんて人生でたくさんあったのにこれくらいの事で?と自分で思っていたのかもしれません。
自分でメイド喫茶には行かなくなりました。
メイドが好きな方の界隈もなんだか失格の烙印を押されたような気持ちで。いてはいけないかも、と。SNSを消すかずっと迷っていました、今も多分心のどこかで。
それから病気を憎んでいます。自由になれないし、仕事に支障があるし、人に迷惑をかけるし。病気というより病気になった自分を憎んでいるのかもしれません。
頼るあてもなく寄る辺のない不安。社会に置いてかれるような、不安。冷たい氷水に浸かるような不安。
無知とは恐ろしいものです。
わたしは無知で人を傷付けていないでしょうか?無理解になっていないでしょうか?
きっとあのオーナーさんの発言も、ただただご自身のお店の運営に病気の人を入れてしまったらお客様や他の従業員の方に迷惑がかかるからなのだと思います。
ヘルプマーク=自傷行為
みたいなイメージだったのかも。
センシティブな話題を、慎重に扱えるようになりたい。例え無知だとしても無知を知る人になりたいから。わたしは愚かで、間違えることを忘れないように生きたい。