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【レース】石鎚山ヒルクライム 2024 年代別5位

西日本最高峰、愛媛が誇る霊峰石鎚山でのヒルクライムレースに今年も出走してきました。目標は昨年取りこぼしたシングルリザルトの獲得&55分切りです。
クソ長い前置きは様式美。


コース

全国的にも珍しい二部制のヒルクライムレース。
総距離22km程だが、間に3.7kmの下り区間を挟む。この間はタイム計測を行わず、給水所への立ち寄りが必須とされる。
第一区間はクラスごとのマスドスタートだが、第二区間は各々のタイミングでスタート可能。

ライバルと同時に再スタートを切るか、マイペースを徹底するかを戦略的に考える必要がある。

公式HPより拝借

第一区間は序盤5km弱が平坦基調。この区間は40km/h近くでローテーションを回しながら進行することになる。
他は第一、第二区間共に登りっぱなし。斜度はMax11%程度まで上がるが、激坂と言う程辛くはならない。

準備編

試走

8月の夏季休暇を利用して、UFOライン散策も兼ねた試走を実施。
タイムは絶望の60分オーバー(32分+28分)。
昨年のレース本番が56分20秒(30分+26分)なので、まさかの4分落ち。
いくら本番はドラフティングが効いていたとはいえ、あまりに遅い。実際パワーも出ておらず、心拍も上がりきっていない。

この結果を受けて、試走から本番までの期間はL4域のトレーニングたけでなく、峠TTやZwiftレースを意識的に増やした。とにかく最大心拍まで上げて絞り出す感覚を叩き込む。たぶん心疾患で早死します。

試走にて。

とりあえず2×20minのFTP走を余裕持ってこなせる程度のコンディションに。

前日

チームメイトと広島から2人で参戦。いつもいつも車乗せてもらってありがたいやら申し訳無いやら。

しまなみ海道を抜け、松山市内でランチ。仕事で松山へ行く度に食べている、松山市駅前の喫茶店、でゅえっと。通常サイズが異様にヘビーなので注意。カーボローディングは不要だが炭水化物メインにしたいので丁度良い。

ミートソースが本当に美味い。

スタート場所であるおもごふるさとの駅まで移動し、前日受付を済ませる。皆抽選会の参加券目当てで受付開始に合わせて行ってたんだね。会場で知りました。

物販を回ってそそくさと退散。近隣の宿泊施設は取れなかった為、松山市内にとんぼ返り。
夕食は居酒屋で松山風の鯛飯。消化を考えて刺身はパス。お酒はもちろんNG。

土鍋で炊いてくれるやつ。無敵。

当日

5時頃出発し7時過ぎには参加者駐車場へ到着。周囲を見渡すに割と遅めだった様子。
食事はスタート3時間前までに海苔無しのおにぎり2つとこし餡のパン。1時間半前にウィダーの青いやつとβ-アラニン。
ボトルにはBCAAとパラチノースの混ぜ物を半分程充填。

駐車場である旧面河小学校からスタート地点のおもごふるさとの駅へは5km程の自転車移動。ほぼフラットだが、時折若干の登り基調が入るのでアップに丁度良い。心拍が170bpmに上がるまでランプアップ。その後10秒程度のスプリントを3本。

アップは心拍ベースで。

会場入りしてから2RUNとカフェイン錠剤をレッドブルで流し込む。荷物預け、開会式を経ていざ整列。
ところでここDoc○mo回線繋がらなくない?来年はキャリア変えてから来よ。

みきゃん入場。

レース開始

整列

つよつよクライマー達に混ざって先頭に並ぶ勇気は無いので、クラスの中腹、一応先頭が見える位置に陣取る。どうせ大集団になるでしょ。

てっぺんクラス出走の直前、MTBが爆音でパンクするハプニング。広島クリテでも見たな。チューブの色合い的にTPUかVittoria系のラテックスか?

てっぺんクラス、女子&協賛枠の出走を見送り、いよいよ自分達の番。対戦よろしくお願いします。

みんなめちゃ速そう。

第一区間 鳥居まで

スタートの号砲。珍しくクリートキャッチが一発で決まる。
スタート直後は先頭含め一塊になると予想していたが、直ぐに中切れしそうな気配。第一区間は空力の恩恵が大きいので、後々爆死するとしても先頭集団に喰らいつくしかない。センターライン付近からブリッジして先頭のローテに加わる。

1人20~30秒程の間隔で比較的綺麗にローテも回る。何度か先頭を引き、平均4.5倍程度で鳥居を通過。登り区間へ入る。

インターバルはダメです。

第一区間 関門から

この先はひたすら登り続けるだけ。
インターバル+レースの緊張で心拍は既に190近くを叩く。

登りに入った途端2,3人が飛び出し、後を追う選手が何人も。たぶん最初に仕掛けた数人は完全な格上。これを追いかけると激垂れすることが分かっているので、マイペースを貫くことに。FTPの95%程度でペダルを踏み付ける。

しばらくすると案の定何人かドロップしてくるのでこれをパスしつつ、人数を数える。おそらく7,8位あたり。
早い段階で滅茶苦茶脚の合う子と協調体制に。ジャージからすると地元の高校生か。

前方に1名見えるので、追い付こうと2人でローテを回す。1km程かけてじわじわと差を詰めて吸収に成功。
後で聞いたら、こちらは大学4年生とのこと。実は早く吸収して欲しかったらしい。みんな若いな俺は30が迫ってるよ。

3人パックとなり淡々と進行。大体4.5倍弱だが、開幕で心拍が上がりきっているのでかなり辛い。
第一区間残り1km程というところで、大学生が離脱。ちゃんとドロップする旨を叫びながら落ちていった。

とはいえ自分も限界、ローテを回せなくなってきたので高校生に謝りつつ先に行ってもらう。将来有望。
彼をギリギリ視界に捉えたまま、なんとかフィニッシュ。最後にパワーを上げる余裕は無し。

第一区間全体

給水

大きく垂れることは無かったのでひとまず及第点か。第一区間はどうやら6位。先着組から「平坦牽制入ってたねー」なんて恐ろしい会話が聞こえる。あなた方が強いだけです。

エイドの水で軽く喉を潤し、残りは頭から被る。
ここでACTIVIKEのスピードジェルを投入。

終盤でドロップした大学生に声をかけられ、第二区間の協調に誘われる。これ幸いとばかりに快諾する。
15分程休んでから再スタートを切ることに。

続々と上がってきて大混雑

第二区間

先ほどの大学生と2人で走り出す。ライン手前で、ドロップする時は前が気付けるように叫びながら失速する約束を交わす。

ペースは大体4.5倍。今度はひたすら登り続けるだけなので一定ペースで。2,3回ローテを回しながら調子を伺うが、心拍も脚も案外余裕がある。
リュックサックに360度カメラを挿して後方撮影している方を見かけたのでドヤ顔ピース✌をキメておく。動画上げてないか後で探そう。

ところでヒルクラでローテを組む時、自分は緩斜面と急勾配のどちらを牽引した方が良いのかいつも悩む。
空力を代価に軽量性を得たエートスなので急勾配の方が向きそうな気がするが、体重が重いので大概のクライマーよりパワーの絶対値が高い(はず)。人類の枠組みで話をしているので、妖怪達はお帰りください。

ボトル、サイコン、ライトを除いて6.2kgくらい。ペダル込。

閑話休題(ピースピース)。
そんなことを考えながら登るが、相方の様子を伺うと息遣いからしてヤバそう。ローテを促しても上がれそうにないので、4km程の地点からはツキイチで付いてきてもらうことに。そこに居てくれるだけでも空力的にありがたい。

残り3km、ついに相方がドロップ。スタート前の約束通り、叫びながら消えていって律儀だなと。

ここからは一人旅。
心拍は185bpmとまだ少し余裕があるが、脚が辛くパワーを上げるのは無理。ラップパワーが下降しない程度の出力を維持する。
休憩時間を長めに取ったおかげで多くの選手をパスしていくので、細かく後ろに付いてエアロを吸収させてもらう。これもまた戦略。

これといった展開も無く残り500m、一瞬降って勢いを付けた状態でラストの登りへ。目標の第二区間25分には少し届きそうもないが、パワーを気持ち上げる。
ラスト50mで腰を上げ、シフトアップを繰り返しながらスプリントでフィニッシュ。

第二区間

結果

1,2分遅れて上がってきた件の大学生と労をねぎらう。彼のおかげで今回は本当に楽しかった。広島近郊のヒルクラにも来てくれないかな。

チームメイトと合流し、モニュメントでの撮影列に並ぶ間でリザルト速報をチェックする。スタート地点に掲示されている速報URLを保存してから登ることで、山頂でリザルトを確認できるライフハック(年一回)。

結果は年代別5位。
この時点では先頭とのギャップのみで個人のタイムが出る訳ではないが、下山後の確定リザルトを見ると54分54秒(29分30秒+25分24秒)でフィニッシュ。
辛うじてではあるが、目標のシングルリザルト&55分切りは達成。

トップ入れてスプリントするくらいならアウター使うべきでは?

写真撮影やらなんやらして下山。
富士ヒルの下山もこのくらい管理すべきでは?大会規模的に日が暮れるかもしれないけど。
下山してから表彰式と抽選会に参加。6位入賞だと思ってたら3位からでした。
チームメイトのSさんはクラス2位で表彰。恐ろしい、、、

反省

良かった点

・両区間共にFTPの95%程で走り切れた
第二区間も垂れることなく、心拍と脚のケアをしながら狙い通りのパワーを出せたのは収穫。平坦区間はしゃーない。死んでも付いていくしかない。
スピードジェルの投入を中間地点のみにしたのが良かったかもしれない。30分くらいパワーアップするけど、その後脚がスカスカになるような気がするんだよな。

・ローテを回せた
きちんと周囲とのコミュニケーションを取りながら協調体制を築けた。
レースに出るようになって3年目、ようやく周りを見ながら走る余裕が出てきたのかもしれない。

悪かった点

ないんだなそれが。
減量には失敗したけど許容範囲内。
4位とは1分半近い差があるので完全に自力が違った。多少の違いで覆る差ではないので、「ここでこうしていれば」的な後悔が皆無。今の自分にできることはやれた。

次戦は野呂山GRANDヒルクライムです。
昨年騙し討ちで拾った勝利を今年も掴めるか。エントリーリスト見た瞬間に終戦しそう。

使用機材

富士ヒルと同じ。

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