指す将順位戦7th 振り返り vsかのいさん
指す将順位戦7thにて、B級3組に初参加するしらがと申します。
ネットでポチポチ野良対局するだけの平穏な暮らしを送っていたところ、ツイッターで開催案内を見かけて興味本位で参加してみました。
まさかこんなに白熱した戦いが行われているとは…
初投稿を飾る今回の記事では、指す将順位戦7thデビュー戦 (vs かのいさん) を振り返ります。
文章を書くのは非常に不慣れです。
クオリティーの低さも楽しんでもらえれば幸いです。
1. 対局前
1-1. かのいさんについて
かのいさんは前期指す将順位戦6thでB級4組から昇級されたとのことで、今最も勢いに乗るお相手。そしてB3の柱!
事前の調べでは分かっていることを一部抜粋。
・一手目は2六歩派。
・人間の脳を奪ったときに『早石田を喰い殺せ』と命令されている。
・ゴリラ対策に悩んでいる。
・薄い玉系を厭わぬ居飛車党。対振りには急戦指向?
ポケモンで草の御三家が活躍してると知り驚愕。
ハチマキ巻いて高火力で殴るとかゴリラじゃん。
シャンデラ懐かしい!
特攻高いのに以外と器用で結構好きなポケモン。
自分はニトロチャージ搭載型で使ってたけど、これが全く活躍できなくてー・・・・・
24の棋譜は大阪道場のものを10局ほど拝見。
角を4段目に出して金無双にするという構えが、対振り飛車で何局か見られた。
1-2. 事前の作戦
かのいさんの初手は飛車先が濃厚だと判断し、先手番なら矢倉、後手番ならノーマル三間を目指すことにした。
矢倉の場合は相手が何をしてくるか予想がつかなかったので、なるべく無理せず流れに身を任せる。
よって想定局面は無し。
ノーマル三間の場合は以下の局面を想定。
ここから真部流まで行ければ後手不満なしと踏んでいたが、先手に地下鉄飛車の含みがあることには気づいてなかった。
だって美濃を美しくすることしか考えてないから。
もし本番で出くわしてたら相当ダメージ負ってたと思う。
2. 対局本番
先手かのいさん、後手しらが。
後手ノーマル三間の対抗形に。
2-1. 20手目 △3五歩
想定局面と違うじゃないですかしらがさん!
なんと自らの手で作戦を瓦解。気が変わったとかではなく、瓦解。
序盤早々△4三銀を決めてしまい、もう真部流は諦めるしかない…
焦って飛車振る前に銀を上がったのが原因。
この時自分は観戦者が数名来ていることにビビッておりました。
対するかのいさんは一応こちらの想定通りの進行に。
ただし自分としては△4三銀型となってしまったせいで、▲4五歩からの急戦をが不安で仕方がない状態。
△3五歩は、そんな気持ちの籠った苦肉気味の一手。
食い殺されないよう、そっと石田流を目指す。
2-2. 28手目 △3七歩打
結局、機敏に▲3八飛から▲3六歩と突かれ、△3五歩を逆用される形で1歩交換。
後手はそれが悔しかったのか何なのか、ここで問題の△3七歩を打ってしまい形勢がに一気に先手有利に傾く。
次に▲同飛△1五角の進行で有利に立てると踏んでたが、一歩足りてないので成立するわけもなく、致命的な勘違い。
この△3七歩打に対する消費時間は1秒!
あんぽんたん。
2-3. 59手目 ▲4八飛車
不利になってからはかのいさんに厳しく抑え込まれ、反撃の余地が全く無かった。
ここの▲4八飛で先手は全軍躍動となり、劣勢を意識していた。
次に打った取り合えずの△4二歩は厳しいながら水匠の最善手で、実はまだ戦える局面とのこと。
こちらとしては次の▲4三角打が怖かったが、水匠の読み筋だと、△同歩、▲同歩成、△同銀、▲同銀成、△4五歩打の局面は評価値+100以下で全然やれる局面。それが下図。
いやいやいや。全然後手が戦えるように見えない。
そもそも△4五歩打が指せない。
美濃を信じる力が足りてなかった。
2-4. 66手目 △2六角打
図は▲5五歩となって後手の手番。
水匠が言うには△2七角打が若干苦しいながらも最善手で、△2六角成で馬を威張らせて、先手の飛車を抑え込みなさいとのこと。
実践は1マスずれた△2六角打で、後手としては勝負手。
ただしこれは水匠の候補手ですらなく、▲4七飛と受けといて次の▲4五桂からの攻めを見せれば先手十分となるらしい。
本局は大事なところで水匠の言ってることが分からない。
この棋譜は1年後、成長したしらがにまた見せてあげようと思います。
2-5. 67手目 ▲4六角打
この▲4六角打から形勢が後手に振れることとなり、かのいさんもこの手を後悔していたご様子。
かのいさんの振り返り記事でも触れられているが、どうやら△3五角成という幻覚が見えてしまったとのこと。次に銀取り!
今回は自分が救われる形になって助かったけど、将棋はこれがあるから本当に怖い。
2-6. 80手目 △4七歩打
この歩打ちで後手優勢をはっきり意識した。
角の王手飛車があるので同飛と取れず、先手はどう応じても駒損する。
2-7. 123手目 △8七金打 (投了図)
80手目以降は後手の指し手が分かりやすい状況が続き、先手投了まで押し切ることができた。
終盤優勢に立ってから落ち着いて指せたのは良かったと思う。
3. 対局後
3-1. 本局の振り返り
かのいさんの3筋の逆襲と、そこからの抑え込みが素晴らしく、序盤は完全に作戦負けだった。
中盤は若干不利の局面が続いていたとのことだが、自分としては形勢をより悲観的に感じていたため、振り飛車の感覚がまだまだ身に付いてないことを痛感した。
簡単なポカが随所に出ていた点は反省だが、これは大会に慣れていって減らしていくしか無さそう。
3-2. 振り返っての感想
かのいさんとの感想戦が楽しかったこと。見ていてくれる人がいて感動したこと。真剣勝負で勝ち星を貰えたこと。何もかもが大きな糧となりました。今回はこれに尽きます。
今のところお祭り気分なので、この調子で対局者としても観戦者としても、指す将順位戦を走り切れれば良いなと思います。
最後にかのいさん、対局ありがとうございました!
まさかあの24であんなに感想戦が盛り上がるとは! 感動でした。
早石田のことは、どうか見逃してあげて下さい。
またいつか対局できると嬉しいです。
おしまい