野球の走塁においての極意
簡単な自己紹介から
初めまして。弱い高校野球部出身のAと申します。確かに弱かったですが、個人的には通算打率6割5分超え、盗塁成功率ほぼ10割を誇り、比較的いい感じだったのですが、いかんせんチーム的に投手に恵まれなかったため結果にはつながりませんでした。牽制でアウトになったのは3年間で2回、盗塁失敗は3年で3回試みたホームスチールを一度失敗した時のみで、走塁や盗塁においては自信がありました。
そこで野球を始めたばかりの皆様や、子供が野球を始めたので教えるために勉強しておきたい親、足のあまり早くない子から足を今後強みとして生かしていきたい人に向けてnoteを書きます。このnoteは基本的なことから、走塁に関しての意識付けから変えていこうというような趣旨のnoteになります。
値段につきましては、最後にチップのような形で購入いただければと思います。読んでいただけた人の人数によっては実践的な例や具体的な練習法、もっと高度な話など足していけたらと思っております。
走塁はランナーとしての動きが一番重要
野球には勝つために必要なことが二つ。点を取ることと点を取られないこと。そして点を取るためにはランナーがホームベースを踏まなければならない。どんなに変な当たりだとしても、どんなに非力な選手だとしてもダイヤモンドを一周することができれば点は入る。
ホームラン以外で点が入る時、そこに必ず走塁は存在するのである。誤解されがちな走塁の重要性はここにある。基本的な走塁ができなければ点は入らないのだ。
走塁の根本的な考え方として意識するべきは簡単で、二つでだいたい説明がつく。
点を取ること。
そして尚且つアウトにならないこと。
走塁意識の低さは全て1個目で説明できる。ランナーが常に目指すべきなのは次の塁であり、ホームベースである。セーフになったからといって今いる塁に満足してしまった瞬間にランナーに怖さはない。常に次の塁を狙い、相手の隙を逃さないようにすること。これが走塁意識である。野球盤などでは、ランナーが1塁にいる時にツーベースを打つとランナーは3塁にいく。そういう想定は普通だが、よく考えてみるとおかしい。バッターはスイングしてから走っていて、さらにセカンドは外野手から近いわけだから、リードをとっていて走ることだけに集中していてさらには外野から遠いベースまで走るランナーがバッターと同じ2塁分しか進んでないのは、おかしい。ホームでセーフになっておかしくない。体力などの問題も含めて、走塁が上手くないからこれがアウトになる。盗塁や帰塁などの走塁技術の前に、ランナーとしての走塁意識から変えていく必要があるのは理解できるはずだ。
足の遅い人の走塁
ここまで読んで、自分は足が遅いから関係ないと思った人もいるだろう。走塁は確かに自分足の速さに大きく依存する。足の速い人はよりレベルの高い走塁を目指さなければいけないし、走塁技術の研鑽も足の速い人だからこそ必要である。しかしさっき読んでもらった走塁意識の部分は野球をやる全員に当てはまる。足が遅いなら遅いなりに、セーフになるべきところはセーフになる意識が大事である。リードは最低限でいい。牽制で刺されるのはあり得ない。自分がアウトになる時はできるだけ挟まれて粘る。次のランナーを進めることを考える。走塁意識は自分の走塁のみを考えるだけのことではない。チーム全体、ランナー全体を考えて、全体で一番ランナーを点に近づけるための走塁をし、その走塁、動きの理由を瞬時にランナー同士で共有できていて、一塁でも前にランナーを進められるチーム。これが走塁が上手いチームの特徴だ。足が遅いからと言って走塁を怠れば、その分1点につながる可能性が減る。確かに仕掛ける側にはならないかもしれないが、足が遅いのなら逆に割り切って囮になれる。仕掛けることができる俊足の選手のために少しでも守備に隙を作り出せれば、一塁分1点に近づく。一応全部走塁は知っておいて欲しいし全部読もう。ヘッドスライディングができるようになれとは言わない。足が遅くてもランナーは1点になる。ランナーである以上粘れ。暴投の可能性がないチームなんてないのだ。諦めるな。
野球で最も自由な役割
よく考えてみればわかるが、ランナーというのは野球というスポーツにおいて最も自由が与えられていると言っても過言ではない。フォースプレー以外ではタッチされなければアウトではないし、盗塁だって隙が少しでもあれば狙っていいし、やめたっていい。ピッチャーのようにモーションをスタートしてからやめたらボーク、みたいなルールはない。スタートを切ってやめて1塁に戻ることだってランナーは許されているのだ。そしてランナーは自分から勝負を仕掛けることができる。自分のタイミングでの仕掛けが許されているのである。バッターのように完全に相手主体で、相手が投げたら打たなければいけない的な義務はない。無理だと思ったら走らなくていい。キャッチャーの動きが遅いからタッチかわせると判断して突っ込んでもいい。ランナーは生きているだけで点になりうる可能性を持っているので生きているだけでもうプラスなので、無理にアウトにならないなら走らなくていいのだ。元阪神の赤星は、もし盗塁の成功率が8割以上ないのだったら盗塁をする意味はないと言っていた。多分こんな感じ↓知らんけど。確実に決められるタイミングだけでスタートを切ればいい。
走塁技術や、テクニック。どうやって走ってどういった動きをすればいいか。帰塁の時にベースのどこをさわればいいのか(ちなみに一塁手から遠い方の手前の角しかも右手で触るか、回り込みながら左で触るのが良い)などは全て少し考えればわかる。走塁技術と呼ばれるものはすべて一つの目標を達成するためだけにできているからだ。それが、アウトにならないこと。タッチされなければアウトにならないなら、タッチされづらいスライディングが正義だ。細かいところ、数センチでもいいからできるだけ自分をアウトになる可能性のある状況から遠ざける。これを考えれば自ずと動きは変わってくる。逆にいうと、走塁においてアウトにならない以上に気にしなければいけないことはない。アウトにならなければいつかホームにたどり着くし、点が取れる。しかしアウトにならないからといってリードも取らずベースの上に立っているとさっきの走塁意識がなくなっている。次の塁は狙わないとランナーとしての価値が半減する。だからこそランナーとして、次の塁を狙いながら、その次の塁に辿り着くまでの過程、または前の塁に戻るまでの過程でアウトになる確率をできるだけ極限までなくした洗練された動きが走塁技術なのである。
走塁と審判
実際走塁にこだわりを持ってやっていると、走塁と審判の関係性は他に比べて非常に深いことに気づく。バッティングは三振したら確実にアウトだし、ライン内に入れば確実にフェアで外に出れば確実にファールであり、これはまぁ簡単に見分けがつくし、納得のいかざるを得ない判定(球審がストライクボールを間違えるのは仕方ないそういうもん)が多い。が、走塁に関しては練習試合などでは素人が、公式戦でも映像確認はないわけで、タイミングで見られ、肉眼では実際セーフだったかはあまり見えないし、見られない。大事なのは勢いと、審判に説得力のある走塁をすることだ。実際、多くの場合盗塁などでは、セーフじゃなくてもセーフになることが多くある。いいタイミングで勢いのいいスライディングで綺麗にベースに届いた場合、相当余裕を持ってタッチされていなければ判定は難しい肉眼では足がベースに触れたタイミングと、タッチが体を触ったタイミングをどちらが早かったかの判定は難しい。そして、あまりアウトと言いずらい。タッチする側も、勢いが良ければタッチは怖いし、少し逃げながらタッチになるかもしれない。セーフになる可能性が高いから、できるのならスライディングは少し遅め、ベースに近いところからしたい。自信満々にセーフだと言う態度をとっているランナーの方がアウトは宣告しずらいし、審判にセーフと言われたらもうそれはセーフなのである。気合いとタイミングとテクニックで走塁に関しては判定をなんとかできる。セーフになる空気感を纏ったランナーと言うのは存在し、そう言うランナーはセーフになるしピッチャーへのプレッシャーもかけられる。良いランナーはセーフになるランナーである。ランナーはこの空気感を纏えるようになることが目標だと言っていい。
スピードはプラスアルファ
今後下にさらに詳細な技術的なことを追記していく。
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?