福岡で食いだおれ
今回の、ぷらっとこっそり旅は、福岡です。そして日帰りです。ANAのSkyコインの期限が切れそうであったため、行ってきました。
福岡に行った経緯
今回福岡に行ったのは、ANAのSkyコインの有効期限が切れそうであったからです。ANAのマイレージは、有効期限があり、この有効期限が切れそうなマイルを延命させるために、Skyコインに、とりあえず、換えたわけですが、このSkyコインもまた、期限が来てしまったのです。思えば、コロナで
マイルの有効期限も何年か伸びて、当初のマイル獲得時からはだいぶ年月が経っていると思うのですが、なかなか使えず、ずるずると来てしまっていました。有効期限は、3月末なのですが、4月以降のフライトであっても3月中にSkyコインを使って購入しておけばよいようなので、ゴールデンウィーク明けの平日に、日帰りで行くことにしました。
福岡へのフライト
自宅を6:00過ぎに出発し、セントレア空港へ向かいます。ゴールデンウィーク明けの平日なので、すいているかと思いきや、割と混んでおり、保安検査場はそれなりの待ちでした。とはいえ、関空の国際線とか、インバウンドが押し寄せているところに比べれば、かわいいものだと思います。
フライトは、ANA3859便で、セントレアを8:00AM発で飛び立ち、福岡空港には9:15ごろ、定刻の9:30より15分ほど早く到着しました。
福岡でなにをするか
Skyコインの期限が切れるからという理由ではありますが、せっかく福岡に来たのだから、なにかしなくては、ということになるのですが、今回はグルメ旅にしました。ソロ旅なので、時間をかけてゆっくりと食事を楽しむというよりも、B級グルメ的な感じにしよう、ということで、おなかがはちきれるぐらい、食べることにしました。
牧のうどん
1軒目は、うどんにしました。朝早いし、うどんぐらいで始めるのが良いかなと。福岡には、いわゆる福岡のクタクタなうどんを提供するお店はいくつかあります。もちろん個人経営や1店舗のみでのうどん屋やうどんを提供する飲食店もあるのでしょうが、チェーン店でいうと、牧のうどん(本店:福岡県糸島市)、ウェスト(同:福岡県福岡市)、資さんうどん(同:福岡県北九州市)あたりが有名どころでしょうか。いずれもローカルチェーンで、福岡には何店舗もありながら、それ以外の地域は、無いかごくわずかです。
今回行ったのは、牧のうどん 博多バスターミナル店。開店は10:00からですが、福岡空港へは予定より早く到着したし、福岡空港から博多駅までは地下鉄で2駅、7分だしということで、開店前に到着してしまいましたが、すでに数人並んでいました。
ごぼう天うどん
10:00になりお店オープンです。食券機で前払いをするシステムです。ほんとうはもう少し、たとえばかしわ飯など食べたいのですが、このあとも色々と食べることを考え、ごぼう天うどん1品のみとしました。
待つこと数分、注文したごぼう天うどんが来ました。丼に入ったうどんとトッピングのごぼう天、それにやかんで追加用スープがセットです。
福岡のうどんはクタクタで、これはうどんを茹で上げた後、水で締めたりせず、そのまま提供するため、麺がどんどんスープを吸っていくことになり、時間がたつにつれ、スープが不足するため、やかんでスープがついてくるというわけです。
テーブルには薬味のネギと一味があり、それらをかけて、いただきます。
あつあつのスープをうどんが吸って、そのスープをうどんで保温しているのか、かなり熱く、軽くやけどをするぐらいです。
うどんというとコシがよい讃岐うどん、ツルツルなのど越しの稲庭うどんのほうが有名で全国的にもそのふたつはどの地域にでもあります。一方、クタクタなうどんというと、たしかに日本中どこでもあるわけではありませんが、三重県の伊勢うどんがあります。伊勢うどんの場合は、スープというよりは、甘いタレのようなものがかかっており、個人的にはあまり好みではありません。
中洲へ移動
さて、うどんをいただいたところで、バスで福岡いちの繁華街である、中洲に移動します。福岡は全国的に見てもバス王国で、博多バスターミナルからは、ばんばんバスが出ていきます。最大手のバス事業者である西鉄バスが日本で一番バス保有台数が多く2800台超とか。
中洲の繁華街
中洲といえば、福岡の繁華街なわけですが、平日の昼間に行ったところで、閑散としていますね。飲食店が少しやっているぐらいかな。ネットで見てみると昼キャバとか出てきますし、実際昼に営業している飲み屋もあるにはありますが、やはり閑散としています。
天麩羅処ひらお
中洲から天神橋を経て、アクロス福岡に行きました。ここはコンサートホールを中心に、飲食店や商店、オフィスなどが入居するビルで、福岡県旅券センターなども入居しているのですが、ここの飲食フロアのB1Fに天麩羅処ひらおが入っています。「天麩羅処ひらお」はここ以外にも、福岡県内に7店舗を構える天ぷら屋さんです。市内中心部だと、ここアクロス福岡店、大名店があり、この2店舗はもちろん、その他のお店も行列が絶えないお店です。行列が絶えないその理由は、また後ほど改めて解説するとして、まずはお店に到着し、食券機で注文をします。天ぷらの定食であれば、どれも1,000円前後で、天ぷら7品ほどと、みそ汁、ごはん、それにいかの塩辛が付きます。今回はいろどり定食をいただくことにしました。はも・エビ・ささみ・イカ・野菜3品がつく定食です。
行列の絶えないわけ
天麩羅処ひらおは、どの店舗も、行列が絶えないのですが、その理由は、提供サービスのやり方に原因があります。このお店では、揚げたてのてんぷらをカウンター席で、提供しています。カウンター席しかなく、お客さん同士が対面で座るようなテーブル席はありません。そのため、店舗の面積に対して、座席数が少なめです。そこに行列ができてしまう原因があるのですが、ではテーブル席を設ければ解決するかというと、話はそう簡単ではありません。というのも、高級天ぷら店のように、揚げたてのてんぷらを1品ずつお客さんに出していくスタイルで、お店の真ん中に調理場(というかてんぷらを揚げるところ)があり、それを取り囲むようにカウンター席が設えてあるのです。とはいえ、高級店のように、お客さんの食べ具合を見て提供するわけではなく、例えばエビの注文が10オーダー入っていたとすると、エビを10尾まとめて揚げて、揚がった10点のエビの天ぷらを配膳スタッフが、まとめて10点全部を天ぷらバットに入れて、カウンターの端から、エビを頼んだお客さんごとの天ぷらバットに、お客さんひとりひとりの前に歩いて置いて回り、次にキスが8オーダー入っていれば、8点まとめて揚げて、という繰り返しをするというスタイルをとっているのです。もしテーブル席を設けてしまうと、このオペレーションは崩壊することとなり、お店のコンセプトともいえる、揚げたての天ぷらを次々と、ということができなくなってしまいます。そのような意味では、並ぶことが前提の店ということになり、事実、食券機の裏には、簡単なイスなどが置いてある、入店待ちのスペースが作られています。
揚げたて天ぷら
待つこと20分ほど、席に通されます。席に着くと、定食の場合、置かれるものは、天ぷらを置くバット、ごはん、味噌汁、天つゆ、そしてイカの塩辛です。イカの塩辛は、かつては食べ放題だったようですが、いまは漁獲量が少ないとかで、定量になりました、という張り紙がしてありました。
イカの塩辛などをつまみながら、待っていると、つぎつぎと揚げたて天ぷらが自分の天ぷらバットに置かれていきます。やはり天ぷらは、揚げたてという要素が、おいしさに直接つながるのだと実感できるおいしさです。もちろん天ぷらの素材や、揚げ油や天つゆ、もしくは揚げ方なども、重要なのだとは思いますが、なによりも揚げたてであることが、まさにこのお店の特徴である、揚げたて天ぷらをふつうの定食価格で実現する、ということになるのだと思います。
博多一双
天ぷらを食べ終え、次は博多と言えばの、とんこつラーメンです。ラーメン自体、日本全国にあり、各地でご当地なりの食材や、その土地の気候、もしくは都市の成り立ちによるルーツなどを反映した、ご当地ラーメンがあるわけですが、博多と言えばの豚骨です。博多豚骨は、一蘭などの有名店だと、日本全国どころか、世界中に店舗があるわけで、今回の福岡の訪問でも中洲の一蘭本店の前を通りがかりましたが、まあ地元でも食べられるので、と思い行きませんでした。たしかに、聖地巡礼的な意味合いで、本店に行くというのもアリなのですし、実際観光客なのであろう人たちの行列が、本店の前にできていました。
博多豚骨ラーメンにさほど詳しくない私は、YouTubeや食べログで口コミなどを調べ、かつタイトなスケジュールの中でも行けそうなロケーションで昼営業をやっている店で絞り、博多元気一杯!!と博多一双に絞り込みました。結局、博多一双のほうに行きましたが、博多元気一杯!!も気になるお店ではあり、気になるポイントとしては、スープから飲む、高菜を最初に食べてはいけない等のルールがやたらと厳しい、ということと、お店が営業しているか準備中なのかは、お店の前に青い小さなバケツがぶらさがっているかどうか(ぶらさがっていれば営業中)、という分かりづらさがあるという点です。
一方で博多一双が気になったポイントとしては、スープが気泡がどんぶり一面に浮いているということであり、豚骨カプチーノとも言われるスープであるということです。今回はアクセスと営業時間の関係で、祇園店に行きました。天麩羅処ひらおのある、アクロス天神をあとにした後、天神駅周辺をぷらぷらしながら、市営地下鉄七隈線の天神南駅まで行き、そこから地下鉄に乗ってひと駅の櫛田神社前で下車して博多一双に行き、その後は歩いて今度は空港線の祇園駅から空港へ向かおうとアクセスも良く、また中洲店も行きやすいロケーションなのですが、昼営業をしておらず、祇園店に行くことにしました。櫛田神社前駅から、博多一双に向かいましたが、お店周辺からはすでに豚骨スープ特有の動物臭がしてきます。時間がお昼時でもなかったためか、行列はありませんでしたが、お店の中は満席になっていました。
ラーメン
すでにさんざん食べまくっているので、トッピングや、餃子などのサイドを頼むこともなく、ラーメンのみにしました。そもそもこのお店は変わったメニューがあるわけでもなく、豚骨ラーメンで直球勝負をしています。
ラーメンは、事前調査通りの、泡の浮いたスープの見た目で、まずは博多豚骨ラーメンのセオリー通り、スープを頂きます。わりと想定通りというか、泡だからクリーミーなんだろうなと思っていたとおりのクリーミーなスープです。とはいうものの、しつこいわけでもなく、すでに腹7分目ではありますが、難なくいただけるスープでした。それから麺をすすります。博多豚骨といえば細麺ですが、ここもまた細麺ではありますが、平打ちの細麺となっており、カタメ、バリカタでも、しなやかなのだそうです。私はあまり固いのは好みでないのですが、せっかくの博多豚骨なので、カタメにします。
とはいえ、すでにおなかいっぱいですので、博多豚骨ラーメンにつきものの替え玉はせず、後半に高菜などのテーブル・トッピングで少し味変をして間食、お店をあとにします。
空港へ
さて、ラーメンを食べ終えたところで、予定通り、地下鉄空港線で、福岡空港へ向かいます。先ほど乗った地下鉄七隈線も空港線も、いずれも博多駅へ行くので、ここら辺界隈だとほぼ並走しているんですね。七隈線の櫛田神社前で、博多駅で乗り換えてもいいのですが、空港線なら乗り換えなしの一本です。しかも、福岡空港は市街地に近く、福岡のターミナル駅の博多駅から地下鉄でわずか2駅の7分です。
ごまさば
15:00少し前に空港に到着し、フライト時刻の16:00まで、1時間ちょっとの時間があったので、最後のダメ押しでもう一品、ということで空港ターミナル内の飲食店を物色します。
福岡空港は、国内では、羽田、成田、関空に次ぐ、4番目に搭乗客が大きいということもあって、ターミナルビル内のお店は充実しています。
すでにラーメンを食べているので今回はいきませんでしたが、ラーメン滑走路なるラーメン屋が並んでいるエリアや、屋上に増設したっぽい感じの福岡空港ビアマルシェというビアガーデンなんかが惹かれます。福岡はさほど緯度が低いわけでもないと思うのですが、南国・九州といった太陽の陽光が感じられてよきですね。
うろうろ見て回り、最終的には、ごまさばを食べようということにしました。ごまさばは九州ならではの食べ物であるがゆえに、複数店舗で提供をしていましたが、今回行ったのは、博多音羽鮨というお寿司屋さんです。
鯖は足が速い魚で、きちんと数えていると腐ってしまうから適当に数えざるを得ず、そこから適当にカウントすることをサバを読むというぐらいで、一般的には生食はしません。しかし福岡をはじめ九州の北のほうで獲れるサバはアニキサスが寄生していないとかで、生食ができ、また生食文化もあります。ごまさばはいろいろな調理法というか、提供の方法がありますが、概ね、きもち薄めに切ったサバの刺身に、白ごまをドサッとかけ、そこに九州特有の甘い醤油を回しかけ、薬味としてネギやワサビ、または刻み海苔などをかけたものです。
私がお店の入ったのは15時台と、食事時の時間帯ではなかったため、ほかのお客さんはおらず、他のものを頼まなくてもよいかなということで、ごまさばだけをいただきました。青魚を生食できるのは、なかなかない機会なので、いいですね。
中部空港へ
ごまさばをつまんだところで、お寿司屋さんを後にし、保安検査を抜けて、ANAラウンジで一服するうちに、搭乗時刻になりました。
NH3864便でほぼ定刻の16:00福岡発、17:20中部着でフライト、その後はまた中部空港の駐車場に置いた車で自宅に帰ります。
中部~福岡のANA便は、ANAが運行しているものもありますが、スターフライヤー運行のコードシェアのものが多いですね。それもあるのか、中部空港にしては便数も多い路線で、今回のようなふらっと行く飛行機旅にはいいですね。あと、空港の駐車場の駐車料金は安くはないのですが、セントレアの場合、平日の日帰り利用だと、往復の搭乗券を見せれば、駐車料金が無料となる割引が受けられるのはいいですね。
まとめ
今回の福岡ふらっと旅行、太りそうなのがすこし気にはなりましたが、やはり九州はいいです。とくに日差しに南国が感じられるのがいい。
それはそうと、私が20代前半だった2000年初頭ぐらいは、旅行というと海外旅行でないと旅行に行った気分にならなかったのですが、いまや九州ぐらいでも十分楽しめます。インバウンドや観光振興に、日本中が力を入れてきた成果なのか、ネットというかSNSやYouTubeなどの動画プラットフォームが発達し、手軽に目的地の観光情報を手に入れられるからか、私自身が国内でも普段の生活圏との違いを感じられる感性を得たのか分かりませんが、国内旅行でもここんところ満足度は高いです。