日産 デイズ ハイウェイスター

近年の軽自動車は、AセグメントやサブBセグメント車より良かったりする。ではこの日産デイズはどうだろう。

先代のデイズが三菱自動車が開発したEKワゴンのOEM車だったのに対して、この車では日産が開発企画とエンジニアリングを担当しており、販売台数でもホンダN-BOXに次いで２位と好調な売れ行きを示している。

長年軽自動車を造ってきた三菱から、軽自動車は初開発となる日産が担当した事でどのような仕上がりになっているのか興味のあるところだ。

今回乗ったのはハイウェイスターで上級グレードだったが、ボデーの剛性感や各部のつくりなど、昔の軽自動車の様な安っぽさは当然無い。デザインも限られた意匠しろの中で、平面的にならず上質感のある仕上がりになっていて好感が持てるものだ。

また軽自動車未経験の日産が開発したとはいえ、良く競合車をベンチマークされている様で、スズキやダイハツの様な老舗軽メーカーと比べても、室内の広さや使い勝手に不都合は無かった。

一番良いのは、走行時にフロアや足回りがしっかりした感じで、例外的に優れているN-BOXほどでは無いが安定感が感じられる事だ。足回りは硬めだが、突き上げたりする事は無く快適だ。

また、フロントシートも出来が良く、室内寸法に制約のある軽自動車にありがちな、膝裏が浮いたりお尻や腰が痛くなることも無かった。
走行安定性は、履いていたエコタイヤの影響もあると思うが、ステアリングのフィーリングは剛性感は有るものの、反応が少々デッドな感じなのが惜しまれる。

一方、走りは余り高評価とは言えない。これはアクセルを踏み込むとエンジン回転数が初めにグッと上がり、それからスピードが付いてくる典型的なCVTのドライブフィールの影響が大きい。また、エンジンからの透過音も少し大きい為、これも走らない感じを助長している。

気になる燃費は、郊外の一般道を走った結果、25.8km/L(満タン法)だったので、優秀と言える。(但し、満タンでたった2.1Lほどしか入らなかったので誤差も大きいと思われるが)

まとめると、軽自動車やAセグメント・サブBセグメントまで含めた小さな車が欲しい人にはオススメの一台である事は間違いない。但し、走りの力強さやスムースな加速をを求める向きには、デイズのターボ仕様を含めて、他の排気量のより大きい小型車を検討した方が良いだろう。