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文化を比較する~台湾編

 台湾は仕事で2回、行っている。
 食べ物も比較的、日本人の舌に合うものが多い。また、日本語で買い物が出来る店も多い。さらに、交通機関と食べ物は日本より安いのも嬉しい。

 いわゆるチェーン店は日系の店が多い。私が見かけただけでも、セブンイレブン、ファミリーマート、サイゼリヤ、コメダ、モスバーガー、大戸屋、無印良品、ユニクロなど、油断すると日本と同じ生活になってしまう。また、中心街には三越など百貨店も賑わっており、接客も丁寧だ。

 しかし、台湾の魅力は、そのようなチェーン店に埋没しない、個人経営的な飲食店が多いことだ。飲食店に限らず、バイク店も、修理を手がけるなど同じように個人経営的な印象が強い。そこにこの「国」の強さを見た。
労働者としても、消費者としても大手資本に絡みとられない生き方の選択肢が確立されている。組織に組み込まれず、自分を売り出す選択肢とでも言おうか。
 日本でも、このような多様性が勝ち取れないものか。
 大規模チェーン店は、提供者側と消費者側の関係を結ぶことが難しい。サービスがマニュアル化されていて、提供者側の「個」が出しに行くい。
 映えも楽しいが、写真には収まらない「人と人との記憶」もまた楽しい。

 話は変わるが、台北では、路上生活者の姿が、東京などよりも目に付く。気候の暖かさもあるだろうが(実際にモスクワやワルシャワなど寒冷地では路上生活者は少ない)、炊き出しなどのボランティアも多く、寺院などのお供え物がなぜか、彼ら/彼女らのもとに届いて、食されている場面などを見ると、路上生活者が生き続けられる「エコ・システム」ができあがっていることに気付く。そこには異質の排除ではなく、包摂を認める、心の鷹揚さがある。そこも私には台湾の魅力に思える。

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ひろ
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