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【詩】六編の秘めし恋
人恋ふる
想ひに形
あらませば
闇に尾を引く
光の軌跡
人恋ひし
片道だけの
道しるべ
ひとり携ふ
想い寄す処に
焦がれ恋ふ
我が身と心
形請ひ
与えられずば
ただ崩れゆく
秘めて恋ふ
この一瞬の
灯火と
忘るる勿れ
固き戒め
此の時と
場のみ現の
交わりも
触れなば刻む
刻めば消えず
人想ふ
ゆめかうつつか
あわいにて
我が身と心
うつつにありて
フォロワーのネリケシさんが、偶然、今朝、
この詩の根底にあるものと通じる曲を紹介していました。言葉が沁みる…。この詩を書いているの、なんでわかったの!?と思ってしまったほど(笑)
朝から泣かせるな、バカッ!
(ネリケシさんに「罵倒オッケー」の了承を得ていることを申し添えます😁ネリケシさん、いつも甘えてごめんなさい。ありがとう。)
ぜひ、聴いてみてください。
〈以下は、詩にまつわる思いをつれづれに〉
第一の詩
想いというものが目に見えたなら、
闇に行き交う光の筋の跡のようなものかもしれません。
いろんな人びとのたくさんの想いが光の筋となって行き交っている、そのような空間が広がっているイメージが浮かびました。
第二の詩
片思いの道にある道しるべは、片道だけしか示されていないように思いました。
第三の詩
焦がれるという感情は、とても不安定なもののように感じています。
身体と心の境界があやふやになって、疼いたり、流れ出たり、侵食されたり、してしまう。
この感情が「好き」という言葉でも言い表せるものだとしても、それは言葉としてそう言い表せるというだけ(相変わらず、こじれています。)。わたしがいる世界も、見える世界も変わらない。
境界をはっきりさせて、形を与えられて安心したい。
自身の形が見えないという辛さが焦がれる思いと相まって、ますます辛さを増しているように思える。耐えきれず、崩れていく。
せめて、わたしの形を見出したい、与えられて安心したい。誰でもいいわけではないのだろうけれども。形が見えたら、純粋に好きという気持ちだけ残ったらいいな。わたしの今の願いです。
第四の詩
秘めた恋は、向き合っているそのひとときだけが真実。分かち合えるそのひとときだけが現実。
辛いものは辛く、自分の中の空白に引きずられそうになるけれども、そこを引き受けるしかない。それが辛いというのなら、断ち切るしかない。
第五の詩
共にいるこの時と場だけが、現実であり、真実。
その刹那の交わりであっても、触れられれば心に身体に刻まれてしまう。刻まれてしまったものは、そう簡単には消えない。
刻まれたものを大事に持ち続けていく。
言葉の罠とともに刻み付けたのだから。
第六の詩
現実感のない、焦がれる想いだけが強くなっていく。時間と距離が開きすぎて、どんどん現実感がなくなっているためか、まだ、自分の想いを受け止められていないだけなのかもしれませんが。
それでも、わたしの身体と心はこの世界にあって。共にいる時間以外は、ずっと、引き裂かれている。