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whaleaya16
【連作詩】解の儀式−ほどく、とく−
〈連作詩一〉 ざわざわの形3
髪をほどく
紐をほどく
ほどく指からは
ありのままの姿がこぼれ出る
謎をとく
封印をとく
呪文の言葉からは
真実の姿が解き放たれる
わたしの紐は、ほどかれよう
わたしの封印は、とかれよう
戒めに縛られた
わたしの心は
どのようにほどかれるのか
どんな呪文でとかれるのか
揺らぐ灯りの中で
あなたの指が触れるのを
あなたの言葉が届くのを
わたしは
静かに、待つ
ざわざわが生み出した言葉の欠片たちが、いつやら、5つの詩の断片となり、やがて、5つの詩がほぼ同時に形になりました。
何だか、五つ子を産み落とした気持ちになって。
同じ時間のなかで生み出した5つの詩と、「痛みの形」でのコメントを読む中で、この詩で向き合えていないものがあると感じて追加した、テーマと同じタイトルの詩を、「〈連作詩一〉 ざわざわの形」として、金曜日の夜、ひとつずつお届けします。
今夜は、3回目の金曜日です。