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にぎわいて 月もはじける 名残花 友禅の 如き菊咲く 秋の夜に 人の手が生む 宇宙を想う no…
しあわせですか と問いかけられて なぜ こんなにも 涙が溢れるのか 忘れていた とても大事な…
葦舟で届く手紙は いつも 真っ白で 初めのころは 言葉が流れてしまったのだろうかと 思い悩み…
まっさらな夜空に まっさらな月が 貼り付いて 一筋の迷いもなく 真っ直ぐに 届く輝き あまり…
わたしのポストは 湖の中 配達員は 向こう岸から 手紙を葦舟に乗せて 送り出す 葦舟は 月の…
そのむかし 空に貼り付いていた月を 少し爪をたてて剥がした 今、思うと それはコンタクトレ…
月から零れ落ちる 沈黙の雫を 貴女にあげよう 貴女は その雫を 言葉の帳に 挟み込み わたしは 狂おしい 静けさの中で 貴女を繙き 開いた頁を滲ませる
昼に輝くものは太陽で でも、わたしの昼には昇らない 遮り、隠れ、 わたしは 昼の太陽を遠ざ…
陽を閉ざした 二人だけの秘密の部屋に わたしの月が 昇る 欲望が滾る 仮の夜に わたしの月…
春の夜は滲み わたしの心から 零れ落ちるものたち わたしの内なる月は 滲む夜を 引き寄せ …
おてんとさまは 見ていると おてんとさまに 恥じることを してはいけないと 手渡されてきた …
わたしが見る月は あなたが見ている月 あなたが見る月は 誰が見ている月なのだろう トップ…
月の巡りが途絶えた わたしに 満ち欠ける月は 変わらず まなざしを送り 光の筋は 微かに震え…
蕾かたき桜は 淡く染まり 月明かりに 映る まだ若き 春の色を その身に 満たし 艷やかに 滲む 月夜には 秘められず 想ひ染めしか