シーホークスさんには足向けて寝られませんね

 本題に入る前に細々したニュースを。
 今週末のブロンコス戦に向けての練習が水曜日から行われていました。
 CのJustin Brittは一身上の都合で水曜の練習を欠席。当然ですがLovie Smithはこの時点では出るかどうかハッキリしたことは言ってません。木曜、金曜と3日続けて休んでいます。控えのScott Quessenberryが出場する可能性が高いです。Brittはプレシーズンに出場しておらず、逆にQuessenberryはかなりの数のスナップをこなしています。右のA.J.Cannや左のKenyon Green、Justin McCrayとの連携も実戦で経験済みなので準備は万端でしょう。
 DEのRasheem Greenは水曜の練習に一部復帰した様子。金曜の練習はフルで参加したようです。Russell Wilsonの攻略には彼のスキルと元チームメイトとしての彼の知識が役立つはず。
 TEのBrevin Jordanは足首を痛めて水曜木曜は欠席、金曜は復帰したようです。
 ファンが期待したデビューではなかったRBのDameon Pierceですが、Lovie Smithは「彼はコレ以上無いほどフレッシュな状態。もっとボールをもたせるべきだし、我々にとって必要不可欠な存在だ」と語っています。僕は会見での言葉は真に受けないようにしているので、この回答については「そうだといいな」くらいにとらえています。
 一方DENのプロボウルSFであるJustin Simmonsが大腿四頭筋を負傷してIR入りしました。これは大きい。

シーホークスの用意したRussell Wilson対策


 The AthleticがシーホークスのRussell Wilson対策を書いていて、それが面白かったので紹介します。元記事はこちらhttps://theathletic.com/3595973/2022/09/15/broncos-seahawks-russell-wilson-left/
 Russell Wilsonが左へのスクランブルを苦手としていることに着目したPete Carollは、Wilsonがそう動くように仕向けました。実際Next Gen Statsによると左にスクランブルした際の2021年のスタッツは、パス29回中12回成功177ヤード、0TD2INT、9サックだそうです。
 2つのプレイを載せます。いずれも前半2ミニッツです。


 ブロンコスから見て左側のラッシュをわざと薄くしています。リプレイを見ると、スクリメージラインには4人を並べていますがラッシュしたのは3人だけで、1人(#10)はWilsonがスクランブルしたときに追いかけるスパイという役割を担っていました。

 上から見た映像だと、誘導されているのがハッキリわかります。後ろをキッチリ7人でカバー。元記事だとカバー6ですけど、画面下だけマンツーでそれ以外がゾーンカバーに見えます。誘導するサイドに人を割いてカバーしていて嫌らしい。
 3人でもプレッシャーかけられるくらいDLが強力でないといけない…と思いきや別にポケットが崩れているわけではないですよね。Wilsonは右を見て、左側を見て、レシーバーがあいてないから走った、って感じですかね。なので大事なのはパスカバー、フリーのレシーバーがいたら成り立たない戦術だと思います。DBはまだしもLB大丈夫かなぁ。

 同じドライブでこんなのもありました。ブロンコスから見て左、#10が大外からブリッツと見せかけてラッシュしてません。不気味にWilsonを観察しています。レシーバーがカバーされてるためWilsonはスクランブル、ラッシュが外側からなのでぽっかり空いた正面に走り出しますが、これもそこを走るように誘導されており、#10とDTに潰されています。

 「これがRussell Wilsonとの戦い方だ」とPete Carroll。上であげたようなプランでWilsonを10回走らせた結果許したパスは2回だけ。
 開幕戦で、Russell Wilsonがシーホークスと対戦、しかもシアトルで。こんな大注目の試合でキッチリ対策を用意して勝つなんて、アツいですねー。Pete Carrollもう無理じゃない?とか考えてすいません。やっぱり名将。あと新しいDC(Vic Fangio系列らしいですね)も曲者。
 テキサンズは去年シーホークスと戦ってますけど、Russell Wilsonにかなり走られた記憶があります。というかテキサンズってスクランブル止めるの相当苦手なイメージあります。ブロンコス戦は敵地ですけど、Wilson対策が明確に示され、克服される前に戦えるのはラッキー。スケジュールが発表されたときは「なんで再建シーズンの序盤にデンバーで試合…」とか思いましたけど、ちょっと期待しちゃいますね。

 まぁいつもうまくいく、なんてことはなく。直後にこういう風にやり返されたりしてます。スクランブル処理は他の人に任せて、最後までカバーし続けろってことですかね。


愚痴

 先週のコルツ戦を見直しました。LBの出来は、ポジション単位で見るとディフェンスだけでなくチーム全体で最悪かもしれません。ランに対してあまりに無力すぎる。ブロックを外す姿はほぼ見られなかったです。相手がQ.Nelsonならまだしも、相手が誰でも押し込まれ、潰され、試合から姿を消していました。Jalen PitreやJonathan Owensがいなかったらどうなっていたことか。それぞれ11タックル、15タックルを記録していますが、SFがこれだけタックルしているのは健全な数字じゃありません。
 Pitreといえば、NFL Rookie Watchとかいうアカウントが「Jalen Pitreのミスタックル数がリーグで最多」とか言ってます。これはミスリードで、そもそも他のディフェンスがきれいにブロックされてる中でPitreのみが超反応で反対サイドからキャリアーに絡んでいたんです。まるでタックルが下手とでも言いたげ。嘘を書いてるわけではないですけど、やたらフォロワーが多い割に内容がしょうもなくて腹が立ちました。



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