キャンプ序盤のオフェンス!
現地は3度めの休みを終え、9日目の練習を行っているようです。早いものでもう今週末にはプレシーズン第一週目、ホームでセインツ戦です。今回はこれまでのキャンプの様子をまとめたいと思います。
QB Davis Millsはキャンプ序盤の2日目3日目に記者から「チェックダウンへ投げる回数が多い」というツッコミを受けていました。ワイドオープンのターゲットへのオーバースローも見られましたし、ディープパスの不安の声があがったのだと思います。これに対してLovie Smithは「ディフェンスのナイスカバーと、そのなかでMillsが無茶なパスを投げなかった結果だ」と攻守どちらも褒める100点の回答でした。その後4日目の練習では23回投げて19回成功6TD0INT、5日目は11on11で14回投げて11回成功、ショートミドルディープを投げ分けてレッドゾーンで2TDを記録と疑念を払拭するようなほぼ完璧な成績でした。
レシーバーは、Cooksは連日無双し安定感たっぷりな様子。頼りになるエースの存在は2年目QBの助けになるのは当然として、他のレシーバーへの相手からの警戒が薄くなります。Millsとの連携も心配なさそうですし、プレシーズンはほぼ温存でもいいんじゃないでしょうか。
期待の2年目Nico Collinsは日に日に良くなっているようです。先シーズンは捕球後を意識しすぎてルーキーらしいドロップがあり、キャンプ序盤ではお手玉キャッチがいくつかあり、個人的にはキャッチ力を不安視していました。毎日のように居残り練習をしたかいもあってここ数日はそういったミスは無くなっているようです。暫定スターターのSteven NelsonからTDを取るなどキャンプのハイライトでよく名前があがります。Cooksと違ってCollinsはプレシーズンでどれだけやれるかが非常に注目です。チームメイトのDBの動きやカバレッジはやはりオフェンス側が慣れてしまうので、実際の試合でどうなのかが気になります。
3番手争いは今のところChris Mooreがリードしているようです。ポジションドリルではほとんどのパスをキャッチし、チーム練習ではゾーンの切れ目を読むのが上手いとか。対抗馬と見られていたChris Conleyはあまりイイところが無いようです。X、Z、スロットの3ポジションでプレイできる点は評価したいですが…。もう一人の候補、Phillip Dorsettはケガからの復帰で出遅れました。健康な状態であれば持ち前のスピードでデコイとして機能できると思います。意外な人物がConnor Wedingtonです。オフに49ersからクレームした今年2年目選手で、Millsの大学時代のルームメイトです。ポジションドリルの映像を見るとスムーズなカット、安定感のあるキャッチで「おぉ!」と思いました。キックリターナーの練習もしているようで、もし53人に残らなくてもPSで残してほしいですね。昨季途中で加入したJalen Campは6−2と高身長、チーム練習でKyle Allenからのロングボムをキャッチしている映像がチームの公式Twitterであがっていました。翌日も体格を生かして密集地でキャッチ成功しています。この人もPSで確保してほしいです。
TEの1番手はPharaoh Brown、これはLovie Smithが記者会見で明言していたはずです。去年は12試合に先発23キャッチ171ヤード、TDは無し。主にブロック重視でOLと共にスクリメージラインに並ぶY-typeとはいえ寂しい成績です。契約更新したときは「なぜ???」と思いました。オフの間に280ポンド(127キロ)から262ポンド(118.8キロ)に減量、体脂肪も18%から14.9%まで落としています。体脂肪の目標は14.1%未満だそうです。というか280ポンドもあったんですね…めちゃくちゃ重い。キャンプではレッドゾーンでの頼れるターゲットとして評価されています。6−6(198センチ)の身長を生かして小柄なDBと競り勝つコンセプトを、コースやシチュエーションを変えて繰り返し練習しているようです。TEに関してFAで大きく動かなかったことに少しガッカリしていましたが、うまく行けば格安(出来高を含めて4M)でランパス両方で活躍できる人材を確保できたことになります。
H-typeのBrevin Jordanはブロッカーよりもレシーバーとしての役割が大きいです。MillsがTE使うのが上手いのもありキャンプでも存在感が出ている様子。今年は3TDの去年以上の成績を期待したいです。今シーズンは2ポイントでセットする機会が増えるかもしれません。IND時代のPepのオフェンスを見るとシフトを多用していました。タイトなフォーメーションでセットしてから、相手のメンツによってBrevin JordanをNico Collinsの横に動かし、スロットとしてパスコース走らせたり。Jordanの得意なアウトコースとNico Collinsの得意なポストとか。なんだかワクワクしてきました。Pharaoh Brown同様にオフで体脂肪率をかなり減らして臨む2年目、注目です。
3番手のTEですがTeagan QuitorianoとAntony Auclairはケガで順調な滑り出しとは言い難いです。UDFAのSeth Greenの名前をたまに目にします。3番手争いは正直不透明です。
RBはDameon Pierceがフルパッドでの練習が始まったキャンプ3日目から連日称賛の嵐、すでに今年のテキサンズのスティールピックだと言われてます。もう本当に早く試合で見たい。ドラフト指名された他のルーキーに比べてカレッジ時代のキャリー数が少ないため、あまりタックルされてない、つまり耐久性に余裕がある!ガンガン走ってもらいましょう!指名順位的に去年ペイトリオッツに指名されたRhamondre Stevensonくらいのスタッツを期待してます(133キャリー606ヤード、平均4.6ヤード、5TD)
元コルツのMarlon Mackはキャンプ序盤はほぼ名前を見なかったですが、プレイに慣れてきたのか最近になって存在感が出てきました。アキレス腱を断裂した元1000ヤードラッシャー、どこまでやれるか未知数です。ここ数年はFAで加入したRBが期待外れというパターンが多いのが不安です…Mack自身とは関係ないですが。Rex Burkhead共々Pierceの良きアドヴァイザーとなっているようです。
警察の厄介になり元ガールフレンドから訴えられていたDarius Andersonですが、監視カメラの映像やスマホのテキストメッセージを調べたところ証拠不十分と見なされ地方検事が訴えを却下しました。事件を担当した捜査官はAndersonを信じ続けたHCやGM、テキサンズを称賛しました。Anderson自身は訴訟から解放されてフットボールに集中できる反動か、ナイスプレイを見せている様子。Royce FreemanやDare Ogunbowaleを抑えてRBの4番手になれれば53人ロスターに入れるかもしれません。
OLはルーキーのKenyon Greenがヒザのリハビリで最初の2日を休んだ後、練習に参加、すぐにファーストチームでプレイしていました。Maliek ColinsやRoss Blacklockから、スポンジのようにスキルを吸収する姿勢を褒められています。それはいいのですが練習7日目をヒザの様子を見るためか欠席、9日目の練習にも顔を出していません。キャリアのスタートにどれだけ影響するかはわかりませんが、少し心配です。Lovie Smithは怪我を押してまで参加するべきではないこと、間を置かずに復帰できることを強調していました。代わりにLGに入ったのはMax Scharpingです。プレシーズン初戦でプレイするかはまだ明かされていません。
Dog会見で笑いを誘ったLaremy Tunsilはさすがの安定感。文句なしのスタメンLTで、開幕に向けて調子を整える以上のスナップは必要なさそうです。OLで一番おしゃべりな男(らしい)Tytus Howardは本来のポジションでプレイできることを大いに楽しんでいるようです。キャンプ中にCOVIDに感染したものの軽度で済んだようですでに復帰しています。A.J.Cannは1日も練習を休んでいません。先シーズンこそ4試合のみの出場でしたが、本来はほぼシーズン通してプレイできる耐久性がウリの選手です。Justin McCrayがScott Quessenberry、Jimmy MorrisseyとバックアップCの座を争っているそうです。