プレシーズンってこんなに面白かったでしたっけ
プレシーズン2試合目はプレと無関係にスポーツ・エンターテイメントとして面白い内容でしたね。互いの控えの力量差が少ない分、チャンスをモノにできた若手が目立つ試合でした。
前回あげたテーマにそって振り返ります。
1.Millsにどれくらいプレイさせるのか
結果を言うと前半すべて出場していました。
6シリーズで17回投げて10回成功、96ヤード1TD レーティング94.2 サック2回。改めて成績を見るとお世辞にも「彼こそフランチャイズQBだ!」とは言えないですね。ただ彼はイイときと悪いときの差が激しいQB。今回は悪い方だったんだな、と納得しています。昨季最後のタイタンズ戦が無ければおそらくMillsは今の立ち位置にはいなかったと思います。あの試合だって前半のパフォーマンスは相当悪かったです。それこそ今週の彼とほぼ同じ。だからラムズ戦を見ていてもすごくガッカリはしなかったです。これくらいはテキサンズがMillsで戦っていくと決めてから、ある程度は覚悟してましたから。
そのうえでポジティブになれる点は前半ラストドライブでPhillip Dorsettへのディープパス(+相手のペナルティ)でゴール前まで進み、Nico CollinsにTDパスを繋げたこと。決めてほしいときにキッチリ決めたことは評価すべきだと思います。Dorsettへのパスはショートせずに落とし所もバッチリ。CollinsへのTDパスはシチュエーション的にもコンセプト的にも決め投げでした。飛距離はオーバーでもアンダーでもなく、レシーバーの高さを活かせるところに投げたMillsのナイスプレイ。DBの手が絡んだまま地面に叩きつけられてなお確保したCollinsもナイスプレイ。キャンプの動画でこのプレイを想定した練習がいくつかありました。オフの自主練習から今まででの努力が実った瞬間だったと言えるでしょう。
とはいえさすがにショートパスの精度が悪かったのは頂けないです。スラントとチェックダウン、覚えてるだけでも2回気まずい流れになりました。ミドルまでの精度がウリでしょう、と。ここらへんは開幕までに修正されることを祈りましょう。
2.ランオフェンスはどうか
期待していたDameon Pierceは試合に出ていません。理由は「先週の試合で十分実力はわかったから」まさかたった1試合で、強すぎて出場機会が無くなるとは…最強。
Marlon Mackはプレイが崩れてから個人技でファーストダウンを取りました。スタッツの見栄えは悪いですが、多少の希望は見えました。去年のベテランRBたちのせいでFA加入してきたRBをちょっと信じられない気持ちはあります(Mackがハッスルしたプレイ、LTのOgubuehiが手を抜いてるように見えるのは私だけですかね。自分のサイドのランにも関わらず押し込む努力が見られないのが非常によくない。足を動かし続けていればMackを止めるために外へ流れたDEをさらに外へ押し出せたんじゃないですか)
Rex Burkheadのファンブルは擁護できない…パスコースに出られるパワーバックという存在はありがたいので早く勘を取り戻して。プレでは見られないと思いますが今いるRBで一番キャッチが上手い選手。そっち方面で期待します。
ロスター争い中のRoyce FreemanとDare Ogunbowaleはどちらもアピールできていました。FreemanがOLと一塊になってファーストダウンをもぎ取ったプレイはテンション上がりましたね(ちなみに、そのときのLTはAustin Deculusで、ボールから少し離れていた位置でしたがしつこくDLに絡んでいましたね。もし手を抜いていたら対面のDLのヘルプが間に合っていたでしょう)Dare Ogunbowaleはコンスタントにランが出ていた印象。どちらにもがんばってもらいたいですが、足が速いRBがこのチームには足りない気もします。Darius Andersonがケガしたのは残念。次のカットでうまく誰か拾えたらおもしろいんですが。
3.悪魔的なパスラッシュは再び見られるのか
答え:見られました。お腹いっぱいです。
6サック11QBヒットとDLの層の厚さを再認識しました。特にDemone HarrisとDerek Riversはここ2試合で予想外の働き。PS登録したらすぐ引き抜かれちゃうでしょうね。僕の頭の中ではDEのロスターはJonathan Greenard、Jerry Hughes、Mario Addison、Rasheem Green、Ogbonnia Okoronkwoの5人で考えてました。ただ、なんとなくローテーション要員もしくはスターターと見ていたRasheem Greenの存在感が薄いです。Demone Harrisとはキャラが被っていますが、Harrisより優先する理由があるのかわからなくなってきました。
今回のディフェンスのスターターは1.5軍といった感じでしたが、ボールへの集まりが早い。雰囲気も非常によく、統率がとれている印象です。
Roy Lopezは愛されキャラですね。サックしたあとにサルサダンスを踊って、DLみんなも踊るんですが、Chrisitian KirkseyやJalen Pitreが走ってきて参加してるのは笑いました。パスカバーに下がっていたので20ヤード以上走ってセレブレーションに参加したってことですか?イイチームですね。
4.激化するロスター争い、若手で抜けてくるのは?
これはまずLBのBlake Cashmanの名前をあげます。好調が続けば序列に変化があるかも、と見ていました。しかしChrisitian Kirkseyと交代で出場、すでにMLBの2番手扱い。スタッツはチームトップの6タックルで終え、無事に期待に応えました。タンパ2のディープ中央もスムーズに守れているようでしたし、このまま彼を残してほしいです。取って代わられたNeville Hewittは4Q途中からの出場も、逆転を狙うラムズのオフェンスをパーソナルファウルで助けてしまうやらかし。せっかくJake Hansenが素晴らしいパスカバーをしていたのにふいになりました。
キャンプで最も成長した選手の1人、Jonathan Owensは今日もPitreとともに先発。明らかにMurray&Brooksのコンビより上です。
セインツ戦でRTだったAustin DeculusがLTで出場していました。カレッジ時代にLTで先発した経験はありますが、キャリアのほとんどはRTだったはず。今回の試合では問題なくコンバートしています。Ogubuehiじゃなく彼をデプスの2番手に置いてくれませんかね。
TEのTeagan Quitorianoは怪我で最近まで練習に参加できず、セインツ戦にも出ていませんでした。失った時間を取り戻すかのような積極的なランブロックには好感が持てます。ルーキーTEは往々にしてブロックが消極的になりやすいので。RBが外へ回りこんだ際にホールディングしてしまったのはご愛嬌。気持ちに技術が追いついていないだけ、これからが楽しみと甘く評価してます。怪我明けだからか、ロスター入りはほぼ確定だからか、TD後はベンチでした。
しばらく休場するTavierre Thomasの代わりをつとめるのは今のところGrayland Arnoldのようです。DBブリッツでサックしてましたが、肝心のパスカバーは発展途上。
間違いなく先発でしょうからテーマとズレますが、Derek Stingleyは紹介しなくてはいけないでしょう。短い出場ながらも、通ればファーストダウン更新かというパスをブレイクアップ!まるでレシーバーの影のように離れず、投げられた瞬間に前へ割り込みボールをカットしました。改めて凄い選手が来たなとワクワクしています。スラントで完全に置いていかれたように映るプレイがありましたが、ゾーンカバーでヒッチならStingleyの責任、内側に切った場合は他の選手の責任というふうにも見えました。真相はわかりませんが、今は未来のシャットダウンCBが初陣を飾れたことを喜びましょう。