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その日は突然やってくる

今更ながら本当にお恥ずかしい話です。ワタシは片付けと掃除がとても苦手です。もともとがすごく大ざっばな人間で「人は埃では死なん」って本気で思っている部分があります。うちの子たち、みんな丈夫に育ちました。

そしてちょっとジュウゼロな性格も持ち合わせているので、年に数回変なスイッチが入って家の片付けを始めると、部屋全体の掃除から模様替えや大掛かりな断捨離に発展し結果家族はその間、テレビは見られないしソファでもくつろげないし、なんならご飯も部屋の隅っこで食べることを強要される。完全にもらい事故に巻き込まれてしまう案件です。それでも「わあ、スッキリしたねぇー。」と喜んでくれるやさしい家族ではあるのですが、ここで大きな問題が発生します。

「誰がこの秩序を乱すのか」

そう。日々細々としっかり片付けをすることが苦手なワタシが突発的にキレイにした部屋などとても儚いもの。加えて片付けのできない母親が君臨する家族にはもちろん片付けのできない旦那とこどもたちがもれなくついてくるのです。
そして雑ではありますが片付けをしたことで優越感に浸っているワタシはこの「キレイな状態」の均衡を保つべく脱ぎっぱなしのシャツや置きっ放しのカバンや通販カタログ、ペットボトル、TVのリモコンなどをことごとく「ワタシが決めた」場所にせっせと戻していくのです。この片付けポリスが誕生する妙な緊張感に包まれた期間、家族は静かに嵐が去るのを待っています。

そして「その日」は訪れます。火蓋を切ったかのように部屋のあちこちが乱れ始めるのです。テーブルの上に開けたDMをうっかり置きっぱなしにしてしまうあたりからでしょうか。短命でした。片付けポリスでいることに飽きてしまったのです。

次のお片付けスイッチがいつ入るのかはワタシにもよくわかりません。でも最近今更ながら気づいたことがあります。とりあえず「閉める」と少しはきちんと見えますね。バッグやポーチのファスナー、吊るしたシャツのボタン、戸棚や引き出し。全部キッチリ閉めておく。これなら続けられそうです。ハードル低すぎですね。


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