50代半ば女性のつぶやき(藤枝梅安)
仕掛人 藤枝梅安が豊川悦司さん主演で映画化された。
過去には、緒形拳さん、渡辺謙さん、岸谷五朗さんらが仕掛人を演じている。
私は大柄で海坊主のような鍼師が、実は裏で殺しを請け負っているという、渡辺謙さんの仕掛人が好きだ。
緒形拳さんも、冷ややかな裏の恐ろしさを感じられて好きだ。
仕掛人シリーズは、東山紀之さん演じる「必殺仕事人シリーズ」と違い、おちゃらけた場面はない。
音も立てずに殺しの的に忍び寄り、図太い針で、後ろ首をブスッと刺す。
「そうそう、ここの真ん中あたりをブスッと一気にやってくれる?うん。そこ、そこ。そこでええし。」
殺しの的がこのようにリクエストすることはない。
何だ、おちゃらけているのは私のほうか。
恥ずかしいよ、全く。
仕掛人シリーズの、もう一つの楽しみは食事風景。
「千切り大根とアサリの煮たもの」をハフハフ言いながら食べる。
ネギたっぷりの「根深汁」も「湯豆腐」も美味しそう。
私もお箸持参で参戦したいよ。
地味だけど、その季節に沿った食材を食べる贅沢。
こういうシンプルな食事が魅力。
ところで私は、映画、藤枝梅安を観に行くのか?
多分行かないだろう。
派手な演出より昔の映像の梅安の方が情緒があって好きだから。
じゃあ、テレビで放映されたら観るのか?
サタデーナイトフィーバーのジョントラボルタのポーズで決め、ちびまる子ちゃんに出てくる丸尾君を真似ながら言う。
ズバリ、観るでしょう。