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父を祝う

先日、父の米寿のお祝いに帰省しました。
半年ぶりに会いましたが、血色も良く元気な様子で安堵しました。
しかし以前よりも足が弱くなっていました。

人は、赤ちゃんの頃、最期に足で立ち歩き始めますが
老いると、最初に足をやられます。
結局は、足に始まり、足に終わるということでしょうか。
自分の足で歩けるということがいかに貴重かわかります。

父は温厚な性格で子煩悩でした。
私が記憶する限り、父に叱られたことは一度も無かったように思います。
私は父の悪口を言う人に出会ったことがありません。
育った環境が良かったのでしょう。
優しい人たちに囲まれて育つと、優しい人に成長します。
逆もまた同じ。

子どもにとって良い父親とは、社会的地位が高い人ではありません。
会社で出世しても辞めてしまえばただの人。
ただのお年寄りです。
その過去の栄光にすがって、「オラが、オラが・・・」と老年期を生きる多くの年寄りを見てきましたが見ていて痛々しい。
あんた、もう終わってるし。

さて父のような年齢になると、一年一年が貴重になります。
顔を見に帰ることが一番の孝行なので、時間を作って
また会いに行こうと思います。

次は卒寿。90歳。
きっと卒寿を祝うことが出来るでしょう。
そう願っています。



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