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「変人」を決めるのは、誰?(加藤昌治)

1)ご自身が思う「変」「変人」とは何か

 変人の定義?

 うーむ、2025年年初の現時点では、まだ固まっていません。固まってはいないのですが、考える道筋的なことを以下、ちょっと記してみます。

 トッカカリとしたいのは、「誰」が「●●さんは変人だね」という発言をしたのか。3つの可能性があるのだろうな、と考えています。

主体その1:
 I(私)という主体。私が自分自身を変人と決めた。
主体その2:
 You(あなた)という主体。あなたが私のことを変人と決めた。
主体その3:
 They(彼ら≒社会)という主体。世の中水準的に変人だ、と判断された(○○テストの結果、なども含めて)。

 決めたのは、それぞれ I/You/They と主語が変わります。それはそれとして、じゃあ「I(私)」が決めた、その判断基準は? 必ずしも「私」の基準だけではないはずです。ここでも可能性は3つあるでしょう。トッカカリの2つめです。

判断基準その1:
 I(私)の判断基準。
判断基準その2:
 You(あなた)の判断基準。
判断基準その3:
 They(彼ら≒社会)の判断基準。

 つまり、「ワタシ自身は変人だ、とワタシは云うけど、その判断基準は自分自身が考えたのではない基準で決めました」というケースがある。

 そして、(データはありませんが)多くの場合「Theyの判断基準」で、変人かどうかが決定されている場合が多いのではないでしょうか。つまりは「他との比較」によって決定されてるケース。

 比較対象となるThey(≒社会)の「範囲」は可変的です。家族、学校のクラス、学年単位、学校単位。途中省略で、会社などの所属組織や行きつけのお店での常連みなさん……などなど、ごまんとあります。さて、どの範囲で比較をする/されるのでしょうか?

 かつ、その「社会」は、時空の両面で「幅」があります。相対性があるとも云い換えられるハズ。組織という単位、地域の中で、国……などなど、空間的にさまざまなTheyが、幅をもって存在しています。さらに時間的にも。100年前、10年前、今、10年後……などで、「家族」の規定も変わりましたし、会社組織の人員構成も変わっています。

 変人を考えるに当たっては、I/You/They それぞれが持つ判断基準の「範囲と幅」≒「相対的な変化」を認識することが必要なのでは、と考えています。They(≒社会)の存在感が大きいであろう現代においては、Theyのことをより詳しく解き明かすとよいのでは、とは素直に思うところ。

 そして「相対的な基準」がどういうものなのか、どう変化していくのか。この追求に時間を使えたら嬉しい。

 本稿の結論としては、変人とは? を考えていくに当たっては、倫理学、あるいは美学、もしかして歴史学を学ばなければならないな〜と思う今日この頃です。

付記その1:
 多くの国語辞書では「倫理」と「道徳」とは同じ意味だと定義されています。ホントかな??

付記その2:
 論の進み方としては、「そうだよ、判断の軸自体が<ワタシの外≒社会>にあるなんて可笑しいじゃないか。変人かどうかなんて、自分自身が決めれば好いのだ!!」に行きがちなわけですが・・そこは本稿ではまだ保留です。

2)『Hen-zine』創刊によせる思い

 発行後数年、数十年経った後で、論文や書籍など、あるいはSNSなどで引用される、参照されるコンテンツを輩出できるメディアになるといいなあ。

(UNIVERSITY of CREATIVITY 加藤昌治)

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