うちはサスケってうちはサスケだよなって話
そもそも「noteをはじめよう!」と思ったきっかけは、私の大好きな作品『NARUTO-ナルト-』登場キャラクター、うちはサスケに対して思うことが多すぎてどっかにまとめたい…と思ったことにある。きっと既に多くのファンに言われているだろうが、自分なりにまとめたいので書いてみる。
※全て個人の感想かつ自分の知っていること、考えていることしか書きません。ご容赦ください。
最近、旧Twitterなどの界隈TLで「うちはサスケのポジション、枠に入る少年漫画のキャラクターは何人かいるが、うちはサスケ自身はそのポジションに収まりきらない」のような話がされている。(何言ってるかわからないと思う)
個人的に、うちはサスケに関してのこのような話題はよく浮上する気がする…。
うちはサスケ自体は第一印象は分かりやすいキャラクターだと思う。主人公が金髪碧眼の落ちこぼれ、意外性No.1ドタバタ忍者なのに対し、
ライバルである彼は黒髪黒眼(赤眼)、二枚目クールキャラで天才という、分かりやすい対比がされている。
キャラクターデザインとしても、性格や属性としても主人公の対置になっていて、しかも「復讐者」という重い設定も背負っている。
「黒髪のクールな、どこか影のあるライバルポジションの男子」…みたいなキャラクターは、そもそもうちはサスケ以前にも居ただろうし、珍しいものでもないと思う。
あとは「うちは一族」特有の特別な忍術・瞳術を使えるとか、特殊能力持ちであることも彼の特徴だ。
さらに彼は「復讐者」ゆえに力を求めて、主人公サイドから離れて孤独になったり、敵対したり、あげくのはてに革命を起こそうとする。
(ざっくりな説明)
ネタバレをしてしまうと、物語の最後に主人公が闘うのは彼だ。これは物語の展開上、連載当時からも予測しやすいことだったし、もっと言うと「主人公・ナルトとライバル・サスケが対立するように展開されている物語」が本作品になる。
こんなふうに、うちはサスケは主人公うずまきナルトにとって「友達」であり「ライバル」であり、時に敵対し時に共闘する存在だ。
さらには物語の展開に大きく貢献するポジションにも位置しており、最終的なラスボスである。
これについて私が知っている話題が、
「こんなに多様な役割をこなしているうちはサスケのポジションを、そのまま引き継ぐキャラクターってあんまり居ないよね…」という話。
もちろんキャラクターはそもそも存在する物語によって役割は違うし、キャラクター同士の関係性だって違う。それぞれ唯一無二だと思う。だとしても少年漫画で「黒髪クールライバルキャラ」にうちはサスケみたいな奴ってあんまり居なくない???ってことなんだと思う。(良くも悪くも)
この話自体は散々言われていることだ。この話題が浮上してくると「うちはサスケは何だかんだこうして話題にあがってくる、連載完結からもう10年経ちそうだけどやっぱり魅力的なキャラなんだな~」とか呑気に考えてしまう。
個人的にも「うちはサスケみたいな奴は他にいない!唯一無二!」と思ってしまう。
じゃあ、なぜうちはサスケは私にとって唯一無二なんだろう?
物語上における、彼の特殊な役割が唯一無二感を出してるとも言えるだろう。でもなんだかそれだけじゃない気がする…と思って考えた。
考えた結果を言語化したくなったのでここに書いてる。
結論から言うと「私(ファン)はうちはサスケだった???」ってこと。
(何言ってるかわからない…。)
これまでうちはサスケの話ばかりしていたが、この作品の主人公はうずまきナルト。落ちこぼれ忍者である彼が里一番の忍者・火影になるために仲間と奮闘する物語だ。
うちはサスケはうずまきナルトの仲間であり、物語後半では復讐のために里を抜けたサスケを、ナルトらが連れ戻そうとするのがメインテーマとなる。天涯孤独だったナルトにとって、サスケは家族同然の友達であり、つながりであった。だから死に物狂いでサスケを連れ戻し、助けようとする。
本作品は連載漫画である。私自身はアニメで出会い、そこから単行本、連載元である週刊少年ジャンプに行きついた。基本的に単行本で追っていたが、最終回が近づくとさすがにジャンプを買いに走った。
物語の読者は物語の展開、登場人物たちに同情や共感をしていく…ものと思う。(大体の人なら共感してくれると思う…)
特に少年漫画の読者は多感な子供も多く(私自身そうだった)、週1で展開される物語を読みながらこう思ったはずだ。うずまきナルトや春野サクラが思い、行動するように「うちはサスケに戻ってきて欲しい」と。大人も含め多くの読者がそう考えながら物語を追っていたと思う。
連載当時はもちろん、完結後から読みはじめた読者も、うずまきナルトに共感しながら結末まで駆け抜けたはず…。
物語の消費の仕方は人それぞれだから、必ずしも読者全員がそうだとは言い切れない。しかし私個人は少なくとも主人公たちに己を重ね、時に励まされ、時に彼らと同じ想いを持ちながら物語を読んでいた。
だから最終決戦間近でこのように思った。
「うちはサスケ…死なないよね……?生きて帰るよね??????」
物語終盤、うちはサスケの考える革命は主人公サイドとは相容れないものだった。
何よりサスケを孤独にしたくない、サスケとのつながりを断ち切りたくないナルトが、サスケ自身を犠牲にするような革命を許すわけがなかった。
結局お決まり(?)でナルトとサスケの衝突になる。ここまで私はずっとナルトに共感してきた。同時にナルトに憧れもしてきた。ナルトのどんな状況でもサスケとのつながりを諦めない、「まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ」姿に強さをもらっていた。そんなナルトだからきっとサスケも助けられるはず…!と思いながら、二人の激闘を見守った。
これもネタバレになるが、最後の最後でサスケがナルトに根負けする形で二人の闘いは一旦閉じる。
そして、この際吐露された「うちはサスケの内心」というのが、今になって私に衝撃を与えてきた。
うちはサスケはこう思っていた。
自分と同じく孤独だったナルトの、必死で他者とつながろうとする姿が、本当は羨ましかったんだと。
自分はつながりを断ち切ることで強さを得てきた。しかしナルトは自分とは違う強さがある。
(かつての兄さんのように…)
本当はオレが憧れていたんだ、と。
これを読んだ当時の私は単純に「よかった…サスケ帰ってきてくれて……もう変なことすんなよ……」みたいな主人公サイドに寄った気持ちだった。そもそもずっとサスケの行動をやきもきしながら見守り、時にナルトと同じようにぶちギレながら動向を追ってきた読者としては、「手間のかかる子だね…」みたいな気持ちにもなってた。(誰目線???)
一応この段階だけでも彼の幸せを願うファンとして、うちはサスケが唯一無二のように感じられると思う。
しかしここでのうちはサスケの心情について、最近改めて思ったことがある。
「これ、私と同じこと考えてる?????」
本題に戻る。なぜうちはサスケは私にとって唯一無二なのか?
「私と同じく、うずまきナルトに憧れ、共感し、デカ感情を持つ存在だから」
そのことに気づいた。
それまでは確かにナルトと自分を重ねていた。
ナルトと同じ気持ちでサスケに幸せになって欲しい…と思っていた。
それが終盤においてサスケの方に共感の矛先が向いてしまったのだ。視点が変わり、ナルトからサスケへ。考えてみれば、展開的によくある話だと思うし、読者がサスケに共感していくのも自然な構図だとも思う。
それでもなお、それまで明らかにされていなかったサスケの本音が見えることで、読者はナルトにもサスケにも自身を重ねられる…そんなふうに思わされる作品、そしてキャラクターってあんまりいないのでは?
連載当時は感じなかったことだが、振り返ってみるとうちはサスケが抱くうずまきナルトへの情景は、NARUTOファンがうずまきナルトに抱いている憧れに似ている。私個人は少なくとも同じものを感じた。
この作品ってすごいな………………………………。
読者はうずまきナルトともうちはサスケともつながれる。物語終盤で、ラスボス枠だったサスケは突然読者と心を重ねてくる。
………………連載完結時は諸々の衝撃がすごすぎて、深く考えられなかったことだ。
「私って、うちはサスケだったかもしれねぇ…」
「うちはサスケってなに?」って聞かれたら、
前述した多様なポジションを持ち、読者から主人公と同様の関心を持たれ続ける存在であり、読者が己を重ねられる存在だなと思う。
あとはサクラちゃんの夫って紹介する。
とどのつまり「うちはサスケはうちはサスケ」
固い文章のほうが書きやすいから、勢いでここまで書いてしまったけど、とりあえずNARUTOは最高です!!!!!ってことを言いたいです。うちはサスケ幸せにならないと許さないよ。