黄色い泡風呂
美女と野獣のアトラクションに乗るより
人気の少ない喫茶店で珈琲を飲む方が好きだったり
トイストーリーの映画を見るより
“花束みたいな恋をした”くらいの人間味溢れる映画を観たい派であったり
東野圭吾より朝井リョウ派であったり
常に日常を”第3者から見る自己カメラ”を設置して眺めるのが癖で
テレビのチャンネルの中でNHKのニュース7が1番面白い、と本気で思っているほどくらいに
私が現実主義者であることは皆さんお分かりかと思う
季節は12月中頃
緑からオレンジに化けて調子に乗っていたもみじが黄色くなった瞬間に
もうお前は用無しだ!と言わんばかりに地面に叩きつけられてクタっている
「見て見て!」と大笑顔で素手でかき集めて
溢れ落ちそうで落ちない黄色い泡達を
勢いを付けてふぁ~っと舞わせたあとに落ちゆく泡達に自らの体をくぐらせたいし、
その泡達を両手両足を使ってジャブジャブしたいところだが
25近い大人だしそもそも1人だしそんなことはもちろんしません
誰の目も留めないで、誰からどう思われてるとか何も考えずに自分を泡まみれにさせることが出来たら
どんなにハッピーでラッキーな人生を送れたのだろう、と
気づいた頃にはまた自己カメラをチェックしていたので
少しは反省しようと思った12月だった