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ファントムシーフに恋をして

僕のヒーローアカデミアという作品がある。


ある時から突然変異で
全体人口の8割だったかそこらが何らかの「個性」と呼ばれる
異能を持つようになった人類。

その力を行使して
犯罪に走る「敵(ヴィラン)」になるものもいれば
そのヴィランと戦う、まるでアメリカのコミックのようなヒーローたち。


本作は、
無個性に生まれてしまった主人公が
憧れのNo,1ヒーローの個性を持つことになり
ヒーローを育成する学校に入り、
友達と切磋琢磨し合い
襲い来るヴィランと戦いながら「最高のヒーロー」を目指す物語である。


が、

実のところ私は
あんまりヒロアカにハマりきれていなかった。

刺さっていないがゆえに、アニメだけさらっと見ていた。


主人公の幼馴染であり共に切磋琢磨する
口が悪い過激な天才、爆豪勝己はめちゃくちゃ推し、なんだけれど
(CV岡本信彦がそもそも推しなんだけどまじて天才で一つ一つのセリフ解釈一致すぎる)

その他はどうも、おもしろいと思うけれど…という状態だった。

が。

友人に誘われて
映画を見に行くことになり

それに伴い、原作を1からちゃんと読んだところ

あっさりとハマってしまった。

やっぱりじっくり読めるから
漫画っていい…


で。

主人公・緑屋出久は1年A組。
そのA組の、ライバル的ポジションとして登場するのが

1年B組。

そしてその中で強烈なインパクトを残す男が

物間寧人だ。


個性”コピー”の彼は
まあ事あるごとにA組を敵対視し、煽ってくる。

黙ってれば顔はいいはずなのに
煽っているときの彼の顔はヒーロー志望とは思えない。


一番好きなシーン


物間は登場回数も決して多くはない。
A組を煽るその姿を
「雄英(彼らの通う学校名)の負の面」と評されたこともある。


のに。


なんか、目がいく。


最終決戦で魅せた彼の活躍は
間違いなく私の心を打ちぬいたけれど

そんなこと言ったら
推しの勝己の成長と活躍にだって毎回悶絶してるし
やっぱりヒロアカの推し、と言えば間違いなく勝己だと思う。


一方で

不意にじんわりと私の思考を奪った物間。


最初はなんだコイツ
うるさくてやだなと思っていた。笑

情緒どうなってんのよ、と。笑


だけど出てくるたびに

「あ…」と思う。

目を見開いてのけぞって
やべえ顔で煽り散らかすだけじゃない、普通の顔ももっとみたい。


そもそも金髪にブルーグレーの瞳ってビジュが強い。
髪をかき上げる姿が
きざっぽいけど似合ってしまうビジュ。

あの子って
好きな子にはどういう接し方するんだろう?

どんな接し方でも解釈一致する気がするのなんで?
あんなタキシードのようなヒーローコスチュームで

私服はカジュアルだったらどうしよう(?)
A組を煽るとき力みすぎて
ふんぞり返って目はガンギマリな彼だけど

好きな子の前では
必死になって顔真っ赤であれ…
だけど紳士的なふるまいをがんばっている彼であれ…


ああ。

そんなことばかり考えている。

本当に頭から離れない。

そしてそんな自分に気が付いた瞬間
心臓が早鐘を打つようになってしまった。


あれっ

多分これは

恋じゃね?

推しじゃない。

恋じゃね?




物間寧人のヒーロー名はファントムシーフ。


そうか

私は彼に恋をしたのだ。

捻くれててすぐ人を煽って

人の個性をすぐ使いこなすセンス、
きっと裏には努力もあって

顔面強くて

誰よりも仲間思いなファントムシーフ。




ファントムシーフに恋をして


今日も私は女性ホルモンで潤っている。

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