旅行社へ転職

21歳、転職した。
韓国旅行のインバウンド会社で、マンションの一部屋を支所として設けている会社だった。
本社は韓国の済州島にあるとのこと。
生の韓国人の所長が1人。
生の韓国人と一緒にお仕事をするのははじめてで、でも私も少なからず社会経験があるし、大丈夫だろうと思った。

韓国の文化は想像を絶していた。
まず、韓国の人は私のことを韓国人と認めなかった。

在日は日本人と一緒デスカラ。としょっぱなから切り捨てられた。

就業時間内に、彼女に電話をしまくる。

ジャージャー麺の食べ方下手すぎるとめっちゃ爆笑されたことがある。

私がこれまで培ってきた社会性がまったく通じないと感じた。
所長がしているからって私も似たようなことをすればめちゃくちゃキレてくる。
まじで掴みどころがわからない。
言いにくいことや聞かれてはまずいことは韓国語で言う(結果的に聞こえている)

病んだ。
3ヶ月で病んだ。
電車の中でわんわん泣いて、前の会社を辞めたこと、送り出してくれた人たちの顔を浮かべて泣いた。

傷は浅い方が良いかもしれないと思い、所長に辞めることを伝えた。

ナンデ?

と言われたが、もう説明もしたくない。
次回はぜひ生の韓国人を雇ってくださいと言った。
私に生の韓国はハードルが高すぎた。
どこか、かわいがってくれる期待もあったが、甘かった。
私はどの国でも外国人なんだと思った。



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