秋の夜長にスティーヴィー・ワンダーを。
チリンチリンッ
バーやアホ!
誰がママチャリやねん!
耳澄ましてみぃ!
洋楽流れとるやろ!
と言う事で、今日は行きつけのバーからお送りさせて貰う。
季節はすっかり秋になり、冬の足音も近づいて来る今日この頃、いかがお過ごしだろうか。
秋の夜長のお供と言えば?
映画?悪く無い。
ドラマ?悪く無い。
お気に入りのワインとチーズ?それも良い。
だか、今日は洋楽なんかはどうだろうか。
僕の好きな洋楽の1つが
I Just Call To Say I Love You
スティーヴィー•ワンダー
である。
この曲は、他のどの曲にも無い特異性を持っている。
タイトルの「I Just Call To Say I Love You 」の和訳は、「愛していると伝えたくて電話しただけ」という意味。
この部分の訳だけを聞くと、どこか淡白さを感じてしまうのだが、歌詞全体を見てみると素晴らしい愛の言葉になる。
と言うのも、この曲は「何でも無い1日」を強調し続ける曲なのだ。
「特別な1日」と言う事を、曲を通して削ぎ落とし、「何でも無い1日」を作り上げる。
そんな、「何でも無い1日」に「愛していると伝えたくて電話をしただけなんだ」と伝える歌なのだ。
どうだろう?
ウルトラロマンティックであろう。
大雑把に1番の和訳を歌詞を書いてみると…
新年を祝う日でもなければ、ハートのチョコを渡す事も無い。
立春でも無ければ、口ずさむ歌があるわけでも無い。
今日はただの何でも無い1日なのだ。
雨降る4月でも無ければ、花が咲く5月でも無い。
ジューンブライドの土曜日でも無い。
ただ、僕は君に伝えたいことがあるんだ。
「愛している」それだけを伝えたくて電話したんだ。
どれだけ君を思っているのかを伝えたくて。
心から君を愛しているよ。
どうだろう。
愛している人に電話したくなったろう。
スティーヴィー•ワンダーは「愛している」を伝えたい一心でこんな素晴らしい曲を作ったのである。
秋の夜長にピッタリではなかろうか。
それで言うと僕も、どうしても言いたいことがあるので、スティーヴィー•ワンダー風に言わせて貰いたいと思う。
別に今日は、何の記念日でも無い。
初雪が降ったわけでも無ければ、桜が開花したわけでも無い。
満月の夜ってわけでも無いし、たんぽぽの綿毛が舞う朝でも無い。
今日はただの何でも無い1日なのだ。
お気に入りのアーティストが街に来たわけでも無いし、四葉のクローバーを見つけたわけでも無い。
ただ、僕はずっと思っている事があるんだ。