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【D-127】にぼしいわし第5回単独ライブ「寓話」

行きました!

芸人の単独ライブってやっぱり最高だなと思いました。

横並びで他人に評価される厳しい世界だからこそ、そんな中で自分たちはこれがやりたいんだ!とぶつけてくるようなお笑いは見ててうれしくなります。単独ライブって特にそういうものの塊だから好き。

にぼしいわしの単独は手作り感があって、その良さはハンドメイド雑貨みたいなあたたかみとかってことじゃなくて、にぼしいわしというコンビがつくるお笑いのこだわりとか意地とか叫びとかそういう熱量を感じられたという意味ですごく良かった。

めちゃくちゃ笑ったし感動しました。ありがとうにぼしいわし!!!


社会の一員として生きてくうえで感じる「心すり減る瞬間」を切り取って、寓話として"にぼしいわしのお笑い"に変えてくれることにかなり救いを感じました。

少なからずお笑いのネタってそういう側面あるけど、"心温まる"とか"誰も傷つけない"みたいな方向に無理やりもってこうとする下心とか感じさせないお笑いだからこそ救われました。

特に好きだったのは「ぼんじり」「長女」「ロールキャベツ」でした。(あとスポンサーCM良すぎました。チカヨ手芸店?のCM好きすぎる。)

「ぼんじりには使えない〜🎶」って歌いながら去っていくにぼしさんも「データにならなくてごめん」って泣くにぼしさんもめちゃくちゃ好きだなあ。
自分が長女すぎて妹にブチギレながら泣くいわしさんももちろん大好きです。

「ロールキャベツ」のネタに関しては、たぶんこの先何度も思い出すだろうなと思いました。

つらいことにフタする癖が染み付いてしまってお酒で解消しようとしてもすっきりしないっていう悩みに身に覚えがありすぎてほんとに「寓話」として教訓を得たし、「ロールキャベツの欲求をなぜかトマトで解消しようとしてる」っていうだいぶ話飛んだ例え話がにぼしいわしっぽくてめちゃくちゃ好きでした。

「こっちは甘いトマト出してるつもりなのにたまに酸っぱいですよね」とかも笑った。たまに酸っぱいところも含めて好きなんですよと伝えたいです。

嫌なこと全部寓話として教訓に変えればいいみたいなテーマのうえで「つらいこととかも全部お笑いにしようとするのイヤ!」って言っちゃうところも正直すぎて共感というか信頼できる。自分が言葉にできなかったもの全部明白にしてくれた感覚でした。


全体的にコント中の心の叫びみたいな部分、胸がギュッとなりました。にぼしいわしのかっこつけないまっすぐさ・実直さが素敵でした。

「うにく寿司だけどうしたらいいか分からん」をギリギリまで粘って最終的にそのまま出すところとかも愛嬌があってとてもよかった。なぜなら2人がうにく寿司に乗ってるという図だけでもう完璧だから。

「東京に来てから色んなしんどさがあったので」とエンディングで話してたけど、心からそう思ったのだろうなと感じるセリフがいくつかあって、特にそこはめちゃくちゃ気持ち乗っかってて笑いました。

時間の経過とともにみんなの傷を背負って自分たちが傷だらけになっていくにぼしいわしさんかっちょよかったです。

最後に客側も感謝する時間設けてるの最高でした。
良いお笑い見たあとありがとうって言いたくなりますからね!!!ありがとう!!!!!