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ギリシャ神話・プリクソスの物語
ギリシャ神話に登場するプリクソスは、ボイオティア王アタマスとペレネ(雲の精霊)との間に生まれました。双子の妹・ヘレがいました。
コルギアの王・アイエテスとエイデュイア(オケアノスとテテュスの娘)の娘・カルキオペとの間に
アルゴス(アルゴ船を建造した船大工)
メラス
プロンティス
キュティッソロス
プレスボン
が生まれました。
アタマスの後妻イノの悪巧みによって、プリクソスがゼウスの生贄にされそうになりました。
母ペレネは、ヘルメスから授かった金毛羊を連れてきて、プレクソスと妹のヘレを金毛羊の背中に乗せて空へ逃してあげました。
もうひとつ、
ゼウスがプレクソスと妹のヘレに金の皮を持つ羊を送って、2人を乗せて空へ逃がした。という説もあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1642457089456-nTA0ByT8vp.jpg?width=1200)
しかし、2人で逃げている途中で、ヘレは牡羊の背中から海へ落ちてしまい、溺れて死んでしまいました。
そして、ヘレが落ちて死んでしまった海を「ヘレスポントス」(ヘレの海)と呼ぶようになりました。
現在は、ダーダネルス海峡と呼ばれています。
プリクソスはどうにか逃げ切り、コーカサス地方のコルキスに着きました。
コルキスの王アイエテスはプリクソスを迎え入れてくれました。
そして娘のカルキオペをプリクソスの妻として与えました。
プリクソスは、ゼウスに金毛羊を生贄とそして捧げ、金毛羊の皮をコルキスの王アイエテスに贈りました。
アイエテスは金毛羊の皮をアレスの杜にある樫の木に打ち付け、竜に守らせました。
金毛羊の物語にはまだまだ続きが…
金の毛を持つ羊さんの物語は登場人物を変えてまだまだ続きますよ。
この羊の皮を手に入れるための冒険がアルゴ号(アルゴ座)の冒険、アルゴナウタイ神話と呼ばれています。
この続きは、また別のおはなしでご紹介します。
ダーダネルス海峡
地中海につながるエーゲ海と黒海につながるマルマラ海を結ぶ狭隘な海峡。
「ヘレスポントス」(ヘレの海)と呼ばれていました。
プリクソスの子供たちの、その後…
プリクソスはコルキスの地で亡くなりました。
彼ら兄弟は亡くなった父の遺言に従って、父の遺産を継承するために祖父アタマスのいるオルコメノスへの帰国を試みました。
しかし、アレスの島近くの黒海を航海中に嵐に遭い、荒波に船を破壊されてアレス島の海岸に打ち上げられました。
その時に、アルゴナウタイたちに助けられました。
その後、彼らをコルキスに案内した後に、アルゴナウタイと共にギリシャに帰国しました。
アルゴスはボイオティアに戻り、アルゴ船を建造して、自らアルゴナウテースとなりました。
キュティッソロスは帰国後、祖父であるアタマスが生け贄となった時、その命を救ったと言われています。
メラスはその後、アタマスとテミスト(ラピテース族の王・ヒュプセウスの娘)の娘エウリュクレイアと結婚し、ヒュペレースをもうけたと言われています。
プレスボンは、アタマスから祖父の館とその周辺地域を継承し、ハリアルトスとコロノスも領地の一部を譲り受けました。
アルゴナウタイとは
ギリシア神話においてコルキスの金羊毛を求めてアルゴ船で航海をした英雄たちの総称です。
アルゴ船の乗組員には勇士50人がいて、これに応じてヘラクレス、双子のカストルとポリュデウケス、オルペウス、リュンケウスなど、ギリシア神話で活躍する英雄たちが乗り込んだとされます。
彼らをアルゴナウタイと言いました。
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